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開設58周年記念・平塚記念G3「湘南ダービー」

記念競輪とは、全国47か所ある競輪場がそれぞれの開設を祝って毎年開催するものであり、G3に格付けされている。S級選手のみが出場を許されている。つまり、競輪選手のランクA級3班→A級2班→A級1班→S級2班→S級1班→S級S班のうちのS2からSSという上位選手のみがしのぎを削り合う。湘南ダービーは記念競輪の中でも、最大規模のレースの一つと認識されており、毎年多くのファンをうならせてきた。しかし・・・・

今回の湘南ダービーには、いつも以上に重たい意味がある。

「KEIRINグランプリ」。 このレースの名は、競輪をまったく知らない方たちも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。毎年年末に開催される競輪界・最高峰のレースのことである。出場選手はたったの9人、優勝賞金1億円の一発勝負。このレースの勝利者は、わずか数分ペダルをこぐことでその大金を手にすることになる。

賞金だけが重要なのではない。いや、競輪選手と名乗る者にとっては1億の賞金なんぞ、どうでもよいことなのかもしれない。

選手たちはこのKEIRINグランプリで勝つことに、自分の競輪選手としてのすべてを賭ける。優勝すればグランプリ覇者と呼ばれ、競輪史にその名を刻み込むことになる。引退後も、永遠に競輪ファンの心の中で生き続けられる。

今年のKEIRINグランプリは、ここ平塚競輪場・湘南バンクで開催される。

これが、今回の湘南ダービーが持つ「重たい意味」だ。
今回の湘南ダービーは、KEIRINグランプリの前哨戦となる。
出場選手の顔ぶれを見るだけで、それは一目瞭然だ。
・S級S班18名中、13名
・すでに今年のGIを制しグランプリの出場権を獲得している者2名
・昨年のグランプリ覇者
・昨年のグランプリ出場選手7人
これだけの絢爛たる参戦者の中、全選手たちの胸のうちに、様々な思いが交錯する。

ある者は、すでにグランプリ出場権を獲得した2名の選手に勝つことによって、「確かな手ごたえ」をつかみたいと願う。

ある者は、自分が必ずや出るであろうグランプリに向け、このバンクで勝つイメージを確実に自分の中に取り込みたいと望む。

格こそないが「我こそは」と昂ぶる若武者は、先駆者たちに自分の存在を知らしめたいと欲す。

あらゆる競技にとって、「思い」とは勝利への起爆剤である。
このダービーで誰の思いが強いかがはっきりするであろう。
この4日間が終われば、今年のグランプリの予想図も、もっといえば今後の競輪界の勢力図でさえ見渡せる気がする。

さあ、バンクの外にいる我々も大いに盛り上がろうではないか!
きっと忘れられないダービーになる・・・・。

昨年の湘南ダービーの思い出

2007年の覇者は佐賀の原司選手。記念競輪初優勝を飾った。
強豪が集まるなか、最後に勝利を掴んだのは師弟の愛だった。

競輪には「ライン」がある。
ラインとは簡単に言ってしまえば「グループ」である。個人戦に見えるこの競技はいくつかのグループに分かれて競われる。その結束の強さは「同県」>「同地区」>「東日本・西日本」>「同期」の順で強いとされている。また、「師弟ライン」というのも存在する。競輪選手は競輪学校(選手になるための学校)に入学する前に、同県の師匠に必ず付かねばならず、新人選手は練習だけではなくプライベートまで師匠に面倒をみてもらう。

1年前、その師弟のラインが大きな感動を生んだ。
強豪たちが集った決勝戦。師匠の記念初優勝を胸に佐賀の荒井崇博選手が9車の先頭に立ち、思いきり風を切って走った。全ての風圧を一身に受けて・・・・。
師匠も懸命に弟子をサポートし、迫り来る敵をブロックし続け、そして1着でゴール線を通過した。
レース後に、「自分が記念を獲るより嬉しい」と話した弟子のすがすがしい表情が印象的だった。

「競輪」というステージにおいて、「ライン」とはドラマである。
今回の平塚記念・湘南ダービーにはどんなドラマが待っているのか?
さまざまな、駆け引きをご覧いただきたい。

今開催の注目選手たち

湘南ダービー  出場選手

  • 遠澤健二選手 遠澤 健二選手
    (神奈川・S級S班)
    ホームバンクは平塚競輪場。43才でのS級S班獲得は実績実力の高さがうかがえる。いつまでもキレのある走りが衰えない。
  • 伏見 俊昭選手 伏見 俊昭選手
    (福島・S級S班)
    2007年のKEIRINグランプリの覇者。先日行われたイギリス マンチェスターの世界選手権「KEIRIN」で北京オリンピックへの切符を掴んだ。競輪選手であり、KEIRINレーサーである。
  • 山崎芳仁選手 山崎 芳仁選手
    (福島・S級S班)
    2005年のヤンググランプリ(デビュー3年未満の年間成績TOP9が年末に激突するレース)を制し、翌年の2006年からはKEIRINグランプリに2年連続出場を決めるなど、現在の競輪界のトップ選手。4.00倍の重いギアが有名。
  • 渡邉晴智選手 渡邉晴智選手
    (静岡・S級S班)
    今年3月に行われたG1日本選手権競輪を制し、年末にここ湘南バンクで行われるKEIRINグランプリ出場は確定している。最高峰のレース・グランプリの舞台をどんなことをイメージしながら走るのだろうか。ゴール前の伸びに注目してほしい。

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レース結果

最終日は実力者が順当に勝ちました!
それにしても山崎選手は強かった!優勝おめでとう!