チャリロトマガジン Vol.16

自転車トラック競技★オリンピック代表のプリンセス 和田見 里美選手特集
吸い込まれそうなほど澄んだ瞳に、小麦色の肌。オリンピックアスリートとしての表情と、時折見せてくれる女の子らしい笑顔。そんな彼女に、男性の観客は思わずカメラを構えていた。北京五輪に挑む21才。和田見里美選手の素顔に迫った。
マニエJAPAN北京への挑戦
サイクルフェスタ2008
和田見里美選手イメージ

高校時代からトラックレースの中・長距離選手として活躍した和田見選手。全国高校選抜自転車競技大会では2km個人追い抜きで優勝。2006年、中京大学に進学し全日本自転車競技選手権大会と全日本アマチュア選手権自転車競技大会の3km個人追い抜きを制した。その後、2007年6月の世界選手権自転車競技大会Bのポイントレースで優勝し北京行きの切符を掴んだ。
和田見選手が、サイクルフェスタ’08 IN TOKYO DOMEにやってきたのは、女子スプリント競技をアピールするため。引きしまった体でバンクを駆け抜ける姿に、ドーム中でフラッシュが光った。
スプリントとはこちら

 
和田見里美選手イメージ

プリンセスへのマスコミの注目は当然大きく、たくさんの報道陣が彼女の周りを囲った。
そして記者団に囲まれた人気レーサーへのインタビューは、やはりこの質問から始まった。
「北京ではどこまでいくのが目標ですか?体調は?メダルは?」

四方八方から飛んでくる質問に、普通の21才の女の子なら言葉がつまってしまいそうだが和田見選手はモノともせずに「体調は万全とは言えません。ですが、この後の合宿で調整します。順位やメダルは意識せず、力を出しきりたい」とハキハキと答えた。その堂々としたオリンピックレーサーの言葉に記者たちの動きが一瞬止まった。
21才、初めての夢の舞台への眼差しは、北京にむけての闘志、そのものだった。

 
和田見里美選手イメージ

そんな彼女が自転車と出会ったのは、高校1年生の時。陸上の高跳び選手として頑張っている時だった。

「陸上を指導してくれていた方が、自転車競技を勧めてくれたんです。それで学校の近くのレースチームに入りました。嫌ではなかったですし、全く知らなかった自転車競技に挑戦してみたかった。女子部員ですか?私だけでしたけれど、それは自分より速く走れる人と練習できる環境なのでよかったです」と前向きに話す彼女は当時を思い出したかのように、こう付け足した。「ただ、あの時は男子に離れないように一生懸命ついていきました。ただそれだけでしたね」。
負けないように、少しでも追いつけるように・・・。その努力が彼女を夢のオリンピックへ少しずつ導いていった。

 
和田見里美選手イメージ

アスリートとしての表情に目を奪われていたが、ふと目線をさげると手の爪がかわいく彩られていた。じっとネイル眺めてほほ笑む横顔は、やっぱり普通の女の子。

「ビクトリーアイテム?いえいえ、そんなんじゃないです(笑)。ただ、ネイルは大好き。その時の気分でカラーも変えますよ。自転車の整備のときは手袋しますし、競技にも支障はないですね」。
今回はネイルサロンでキレイにしてもらったという指先はグリーンとパープルのラメ。グラデーションがとてもキュートだった。オリンピックは何色にするのかはお楽しみにと、里美スマイルを記者たちにおくった。

 
和田見里美選手イメージ

同じく自転車競技で、北京への切符を掴んでいる佃咲江選手と仲良のいい和田見選手。ネイルやオシャレの話もよくするそう。

「でもやっぱり1番話すのは“恋バナ”ですね」と選手宿舎などで盛り上がるガールズトークについて教えてくれた。「あの選手かっこよかったね!とか話しますよ。今回ですか?話しました(照)」。
気になる話題の中心は?

 
佐藤友和選手イメージ

佐藤友和選手!今回は競輪選手がたくさん来てますよね。私は、前から佐藤選手のこと応援してたんです。好きなタイプですね(笑)」。
モテモテの佐藤友和選手は「和田見選手が応援してくれているのは、前から知ってました。嬉しいですね」とラブコールにデレデレだった。ちなみに佐藤選手は5月1日からのチャリロト対象レース・平塚記念G3湘南ダービーに出場していたが最終日に欠場と残念な結果。その後5月9日の全プロ選手権記念競輪では落車負傷。それ以来、欠場中だっただけに体調が心配されていたが、サイクルフェスタでの元気そうな姿にファンは大喜びだった。
ファンの応援に応えるため、たった一人、長時間にわたってファンサービスを行った佐藤選手。その優しさにも和田見選手はグッときたのかもしれない。
平塚記念G3湘南ダービーWADACHIはこちら

 
和田見里美選手イメージ

バンクでケイリン競走が始まると、芝生にちょこんと体育座りをしてレースを見つめた和田見選手。今回、佐藤選手は出場していないが、ケイリンの頂点に君臨するS級S班の走りを真剣に見つめていた。
そして彼女の表情はまた、戦うレーサーに切り替わっていた。
「北京オリンピックの目標は、積極的にレースに参加していくこと。あとは、やるしかないって思うんです。プレッシャーを感じすぎないように、力を出し切ってきたい!」。

高校生の時に、はじめた自転車競技。和田見選手は今、あの頃の夢“オリンピック”のスタートラインにいる。現在はフランス・ボルドーで合宿(7月27日まで)。どの種目で彼女が北京オリンピックに出場するかはまだ未定だが、日本中のファンにガッツ溢れる走りをみせてくれるのは間違いないだろう。