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2018/09/28

Yasuhiko Amano

天野記者の『オートレースNOW』Vol.19

天野記者の『オートレースNOW』Vol.19

“絶対王者”の異名を持つ高橋貢(伊勢崎22期)が2018年9月24日、伊勢崎オート一般戦を優勝し、前人未到の通算200Vを達成した。1991年8月のデビューから27年53日での大記録。歴代優勝回数は2位の小林啓二(山陽8期・引退)が150回、3位の飯塚将光(船橋9期・引退)が142回、4位の島田信広(船橋11期・引退)が141回、5位の篠崎実(川口9期)が116回だから、とてつもない数字だ。
記録達成となった優勝戦は最後までスリリングなレースとなった。まずはフライングがあって仕切り直し。それでも、シッカリとスタートを切り、4周3角で先頭を奪った。後輩の早川清太郎(伊勢崎29期)の強襲を受け、最終周回ではかわされる場面もあったが、何とかトップでゴールに飛び込んだ。
「期待されていたし、地元で達成できて良かった。若い頃のように、集中して走ることだけを心掛けた」
猛追を凌いでの快挙達成後、4,700人の地元ファンへ喜びを語った。

47歳の年齢を感じさせない豪快で緻密なレースぶり。1993年5月10日の初優勝以来、次々と記録を塗りかえてきた。SG=21回の優勝、G2=23回の優勝は史上最多。G1=27回の優勝は飯塚将光に次ぐ2位。グレード戦Vは計71回を数え、通算勝利数は2018年9月24日現在で、1,390勝にもなる。2017年のオートレースグランプリでは史上3人目のダブルグランドスラムも成し遂げた。
年間優勝10回以上が9回もあり、1998年には18回を記録した。毎レース、12Rの8枠が定番。時間帯が決まっているだけに調整はしやすい。現在、4期連続ランク1位の鈴木圭一郎(浜松32期)にも当てはまるが、全てがVを後押しする。

173cm・54kgのスリムな体を維持し、高級スーツでビシッと決めて、レース場に入る。
「人気商売だし、社会人としての身だしなみ」
何もかもがカッコイイ男は競馬好きでも知られる。2006年の凱旋門賞の時はディープインパクトの応援に出向いた。同行した記者は馬券購入の巧さに驚いたという。やはり、勝負師はツボを知っているのだろう。
一口馬主でもあり、現在、所有するディープインパクト産駒の3歳馬は春のクラシックには間に合わなかったものの、菊花賞は出走の可能性がある。「楽しみが出てきた」と、喜ぶ姿からはオンとオフの切り替えも上手なことがよく分かる。

10月4日から8日に行われるSG全日本選抜(浜松)では、どんなレースを見せてくれるのか?通算200Vを達成した男から今後も目が離せない。

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