TOP > コラム > 競輪に夢CHU Vol.12

コラム

一覧へ戻る

コラム

2019/02/17

Natsu Sakurai

競輪に夢CHU Vol.12

競輪に夢CHU Vol.12

みなさん、こんにちは!グラビア車券師・桜井奈津です。

お財布、もしくはポケットの中の最後の100円玉。
さて、これをどうしようか?全力で自身の勘を研ぎ澄ませ、競輪場内にいる誰かに考えを聞いてみたり。そのような時間が私は好きでたまりません。

私がこの原稿を書いている時点で、競輪の3連単での高配当1位は2006年の奈良F2における4,760,700円!!
100円が4,700,000円超とは……一発逆転の夢は膨らみますよね。
ですが、握りしめたこの1枚の100円玉が倍の200円、2枚の100円玉になることだって、それはとても凄いことだなと、この頃は考えることが多くなってきました。

車券師として修行中の身の私、お仕事での予想は特に何とかして結果を出して、みなさんのお役に立ちたいと、強く思っています。100円でも自分の予想に乗ってくれる方がいるかも知れない責任感、その100円を絶対に無駄にしたくないという気持ちがあるから。
私は予想紙やスポーツ新聞の記者さんのように取材をする機会もなく、元選手の方のような経験や知識がある訳でもなく。そして、競輪歴ン十年という諸先輩方々には勝負勘という部分でも当たり前のことながら敵いません。
それでも、楽しく。さらには真剣に車券推理に向き合うステージをお手伝いするため、その100円の重みについて考えるのです。

100円玉1枚の重量を測ってみると……僅か4.8gであります
でも、きっと競輪選手のみなさんも、たくさんの“4.8gの想い”をシッカリ感じて、懸命にバンクを疾走してくれているのです。人気を背負ったプレッシャーにもキッチリ応えてくれる選手もいれば、人気薄であってもゴール線に飛び込むまでは絶対に諦めることなく全力で突っ込んできてくれる選手。また、レースの内容で必ず魅了してくれる選手。そんな選手たちそれぞれのドラマはもちろん素敵ですが、応援して見守るファンにもそれぞれのドラマも存在します。
しかも私たちがロマンを買ったその100円玉は巡り、巡って、一部をスポーツ振興や福祉など、社会に役立つ様々な活動の支援に使われていたりするのです。
つまり私たちのポケットの中やお財布から旅立った100円玉は時にはもっと大きく成長して、仲間を増やして戻ってきてくれることも。逆に戻ってこなくてもどこかで誰かの役に立っているはずだということです。そして、そのどちらであっても、レースを通して感じた思い出やロマンが消えることはありません。

さて、別府競輪場で開催された今年最初のG1全日本選抜競輪。私は最終日、静岡競輪場での予想会に出演していました。その結果、何枚か数えたくないくらいの100円玉が私のお財布からは旅立ってしまった訳ですが、節約してのバスの帰り道の途中でもネット投票もできてしまうのが現実です。
改めて便利な世の中。だからこそ、直接、100円玉に触れなくても……日々、その4.8gの本当の重みを感じていることが大切だと、私は考えるのです。そして、今日もまた、100円玉の1枚、1枚に想いと愛を込めて、競輪を楽しんでいきたいと、思っています。

【略歴】

桜井奈津(さくらい・なつ)

1988年9月5日生

愛知県出身

青山学院大学経済学部中退

ミス東スポ2016グランプリ

KEIRINグランプリ2018 静岡アンバサダー

旅打ちが好き

全場制覇の旅は現在43場のうち31場制覇(2018年9月20日現在)

帰りの交通費がなくなるとsuicaをみどりの窓口で返却

デポジット500円を手に入れるという特技をよく使っている

ページの先頭へ

メニューを開く