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2020/08/04

Norikazu Iwai

競輪選手にも陽性者が__

競輪選手にも陽性者が__

とうとう競輪業界でも新型コロナウイルスに感染した選手が出た。7月26日、和歌山競輪所属の20代の選手が2人。そして、28日にもう1人の感染が確認された。和歌山県では和歌山競輪場をクラスター(集団感染)に認定した。さらに感染した3選手のうち妻と0歳児も感染しているという報道もあった。この時、JKAは最後まで和歌山の選手とは発表しなかった。和歌山競輪場のホームページには掲載されているし、県が発表しているのにも関わらずだ。何を隠そうとしているのか?と、疑ってしまう。その前には広島競輪場のスタッフが感染し、場外発売などを自粛した。競輪業界ではないが、ボートレースでも宮島ボートでクラスターが発生した。これは開催中のことであって、今後、さらに陽性者が増える可能性も否定できない。

和歌山競輪の場合は練習を終えた選手が控え室でマスクをせず、話しをしていたと、伝えられた。ハードな練習後、すぐにマスクを着用しなさいというのは無理がある。問題は3人の距離だ。控え室の広さがどの程度か分からないので、ハッキリしたことは言えないが、選手がソーシャルディスタンスを意識していたかどうかが問題だろう。感染リスクがある以上、それなりの距離は必要で、この距離が守られていて感染してしまったのならば……もはや打つ手なしという現況なのかも知れない。そして、気になるのは感染経路である。追跡調査をしているはずだが、仮に3密を避けられない場所へ出掛けていたならば問題だ。

最近、開幕したメジャーリーグもここにきて感染者が増えた。報道によれば外出禁止の中、飲みに出掛けたり、グラウンドでの唾吐きだったり、ハイタッチなどの禁止事項が遵守されていないという。日本のプロ野球でも感染者が出て、試合が中止になった。Jリーグも同様だ。ガイドラインに沿って行動し、その結果、感染したのならば文句は出ないであろう。全員が聖人君子ではない。それでも、現在の状況を考えれば__1人、1人がシッカリした意識を持たなければならない。

開催が終わったら、そのまま飲み会へ出掛ける選手もいると、聞いた。外部との接触が禁じられていたのだから、外の空気を吸って息抜きをしたい気持ちは分かるが、そこを我慢しないといけないのではないか。打ち上げなどは一部の選手だけだと思われるが、仮に、そこで感染してしまえば自分だけでなく、業界全体に迷惑が掛かることを理解すべきであろう。軽はずみな行動は自分の生活に直結することを忘れてはならない。無観客で行われていたのは選手に感染者がいなかったからであり、今後、感染者が増加すれば開催自体ができなくなってくる。
開催中、報道関係者はマスクやフェイスシールドの着用が義務付けられているが、取材対象となる選手はそこまで徹底されてはおらず、マスクをしていない選手もチラホラいるという。法的な問題も絡んでくるのだろうが、お願いする時期は既に終わっていると、考える。お願いではなく、もっと強い要請、強制力を持って貰いたいのだが……。
コロナに対しては国民1人、1人の行動が全てだと考えている。
「自分は大丈夫」という感覚を持っている限り、コロナ禍は続くだろう。

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