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2020/12/04

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

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恋して競輪ハンター 73 Hunting

G1競輪祭が終わって、いよいよ今年もあと1ヶ月。
毎年のように、この時期はこんな風に書き始めている気がします。でも、本当に競輪界に身を置いていると、まずは競輪祭の終わりが一つ目の締め括り。今年はコロナ禍でそのような機会はメッキリなくなってしまいましたけれども、飲み会で言うならば“中締め”と、いったことろでしょうか。
「今年もお世話になりました。熱いレースをたくさんありがとうございました。このあとグランプリが用意されておりますので、みなさん、是非ともご参加下さい」というご挨拶をしたくなる気持ちになります。
そして、そこからグランプリまでの1ヶ月間は1年の中でも時間軸が別なのではないかと、錯覚してしまうもの。スピード感と高揚感があり__アッ!という間に時が過ぎてしまいます。平塚競輪場も装飾が変わり、私もグランプリのロゴが入ったパーカーを着て、放送を始めました。ここから年末に掛けて、ソワソワと、慌ただしい毎日になりそうです。

そのような1年の“中締め”であるG1競輪祭、今年もドラマがたくさんありました。感動と悔しさ、どちらも全力で感じられた6日間であったと思います。
競輪王に輝いたのは郡司浩平(神奈川99期)選手、初めてのG1タイトル獲得でした。
決勝戦で郡司選手の前を回ったのは同県の松井宏佑(113期)選手。前検日から「勝ち上がって、郡司さんと連携したい」と、コメントしていたのを目にしました。この約1年半の間に2人が組むラインは幾度となく見てきました。巧くいったレースもあれば、ここ一番で悔しさに泣いたレースも……。成功と失敗を繰り返しながら、それぞれの強さに磨きを掛け、G1の決勝戦で連携。それが郡司選手の優勝という最高の形で実を結んだことを考えると、感慨深いものがありました。

悲願のG1タイトルを獲得した郡司選手。そして、尊敬する先輩の前で優勝に貢献する走りをした松井選手。ひとまず大団円ではありますが、欲深い私は(きっと私だけじゃないと思いますけれども)さらなるステージを求めてしまいます。次はKEIRINグランプリでの連携、近年の南関東地区では現れてなかったゴールデンコンビの誕生!そんな期待をせずにはいられません。郡司選手の安定感と強さ、そして、ナショナルチームでも練習している松井選手のさらなる進化があれば決して夢物語ではないと思っています!
まずは今年のヤンググランプリ2020とKEIRINグランプリ2020での走りを楽しみに待ちたいですね。

コロナ禍の中、冒頭にも書きました通りに2020年も残り僅かのところまできました。今年はファンのみなさんと会う機会も限られ、この先がどうなるかも分からないという状況で「ひょっとしたら、今日が年内最後の本場観戦かも……」という会話もチラホラ。今までからすると、早過ぎる「良いお年を」という言葉をもう既に掛け合いながら、「元気でね」という会話にはいつも以上に想いが込められるものです。この先もコロナに負けず、元気に競輪を楽しめる日が続くことを願わずにはいられません。

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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