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2021/09/13

Koichi Moriizumi

『森泉宏一の実況天国』Vol.63

『森泉宏一の実況天国』Vol.63

今月2日、飯塚オートにて1人の新人選手がデビュー戦を迎えました。


写真提供:公益財団法人JKA

木田こころ(飯塚35期)選手。
3月に左膝をケガしたことで、すでにデビューを終えている同期には遅れたものの、ようやくデビュー戦にありつけました。
注目の初出走。試走タイムが3.74。湿走路ではなく、発表は斑(ぶち)走路でしたが、3.3秒台を出している選手もいる走路状況。
スタートした瞬間はそれほど問題ないようにも見えましたが、その後はスピードが乗らず、1周バックストレッチで次々と後続車に捕えられてしまいました。ケガによるブランクなのでしょうか。この初出走を含めて、3日間の開催は、試走から劣勢で全て8着となかなか苦しい船出に。レース後のコメントでは悔しさを露わにしていた木田選手。今は苦しいかもしれませんが、ケガから復活した精神力にも期待したいと思います。
相棒である競走車。車名「マイクドロップ」はK-POPのBTSの曲名から取ったという長崎県出身の若者は、大きな一歩を踏み出しました。現在4人しかいない35期はオートレース界にとって貴重な人材。師匠やグループの先輩方同様、我々も気長に成長を見守ることにしましょう。

そんな木田選手の師匠は、辻大樹(飯塚28期)選手。
飯塚オートの公式SNSでは、弟子に付きっきりで練習を見守ったり整備を手伝ったりしている様子が掲載されていました。
そんな師匠は絶好調! 直近10走は走路状況問わずに、3勝、2着1本、3着3本(9月10日現在)。
特に木田選手のデビュー戦だった9月2日は1レースに登場して1着!
レース後は「弟子を取って最初のレース。いきなりフライングや反則もできないので、ものすごく緊張した」とコメント。
以前、別の選手でも記しましたが、やはり弟子を取った師匠の成績が上がるということはあるようです。当分、辻選手の動きには要注意ですね。

さて、木田選手のデビューで、さらに女子選手が増えたオートレース界。年間を通して行われているのが、年末に開催される「ガールズ王座決定戦」のトライアル戦です。

現在は髙橋絵莉子(伊勢崎33期)選手が飯塚、伊勢崎と2つのステージで勝利(写真右から2番目が髙橋選手)。昨年のガールズ王座決定戦では同期で同じ支部の田崎萌(伊勢崎33期)選手が制しましたが、今年は髙橋選手にも期待が集まります。
先日の伊勢崎ステージを観ていて感じたのは、ガールズレース専用のファンファーレが欲しいということ。業界として女子戦、女子選手のPRに力を入れていること、華やかさを演出するという意味でも、通常ファンファーレとは違う物が欲しいところです。先日、この件について私自身のSNSに書き込んだところ、ファンの皆さんもそう感じておられたのか、同意するコメントが目立っていました。
女子戦だけでなく、若獅子杯やレジェンドカップ、スーパースター王座決定戦だけのファンファーレなど。「演出」というところにもう少し何かあれば、と感じたガールズのトライアル戦でした。

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