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2019/12/27

P-Navi編集部

ツアー・オブ・ジャパン(第6ステージ)

ツアー・オブ・ジャパン(第6ステージ)

【2019年も全国各地で熱戦が開催されたロードレース。その大会の模様を回顧します】

ついにやってきた!ツアー・オブ・ジャパン第6ステージの『富士山』。マスドスタートのロードレースでありながら、登坂次第で個々のタイムに大きな差が付きやすく、このステージを制するものが、個人総合優勝を決めることの多い重要なステージだ。今年は東京五輪のロードコースフィニッシュとなる富士スピードウェイの外周路を2周してから、ふじあざみラインを抜け、富士山五合目を目指す36.0kmのコースで展開される。ふじあざみラインは平均勾配10%、最大勾配22%という富士山に登る中でも、もっとも勾配のきつい登坂コースだ。

スタートラインの最前列には、グリーンジャージのベンジャミン・ヒル(リュブリャナ・グスト・サンティック)、山岳賞ジャージを守り抜いているフィリッポ・ザッカンティ(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)、ポイント賞ジャージを獲得したレイモンド・クレダー(チーム右京)、新人賞ジャージのアダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKS・ジャーマニー)の4賞と、富士山ステージをホームタウンとするチームブリヂストンサイクリングが並んだ。

富士山を背負いラインナップする4賞ジャージ

まずは静岡県の須走商店街をスタート。富士スピードウェイの西ゲート前までパレード走行をし、そこからアクチュアルスタートとなる。このステージの重要性と怖さを知る個人総合を狙うチームのエースたちは、特殊な緊張感に包まれていた。

この日は青空が広がり、美しい富士山が、その姿をはっきりと見せていた。5合目は凍えるような気温となる年もあるのだが、今年の天気予報は夏の気温になることを告げており、今年は例年と少し異なる状況になるかもしれないと予測された。この気温が、果たして吉と出るのか、凶と出るのか……!?

レースがスタートすると、昨年、このステージを制し、大会の個人総合優勝に輝いたマルコス・ガルシアを擁するキナンサイクリングチームが集団の先頭に立ち、ペースが上りすぎないよう慎重に集団をコントロールし始めた。

富士スピードウェイ西ゲートからアクチュアルスタート。ここからクイーンステージが始まる

外周路を抜けるころ、安原大貴(マトリックス・パワータグ)がアタックを仕掛けると集団の隊列は縦に長く伸び、一気に活性化。ふじあざみラインへのつなぎ区間でアルチョム・オヴェチキン(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム) が単独で飛び出す。14秒のタイムギャップを得るが、ふじあざみラインに突入するとメイン集団が吸収した。

続いて、同チームのメトケル・イヨブ(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリングチーム)がアタック。ここにディラン・サンダーランド(チーム・ブリッジレーン)が同調、メイン集団に20秒のタイムギャップをつける。ここにサンダーランドのチームメイト、クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)が追走して合流、3名の逃げ集団が形成された。

美しい富士山に向けて走る選手たち

残り6km地点で、ハーパーが単独アタック。ここまでアシストしてきたチームメイトのサンダーランドは脱落し、イヨブに22秒の差を付け、独走態勢に入った。3名を追うメイン集団までは52秒。

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