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2020/03/13

P-Navi編集部

屋久島ヒルクライム2020

屋久島ヒルクライム2020

国内で唯一の国立の体育大学であり、日本のトップレベルの自転車競技選手を輩出し続けている鹿屋体育大学の自転車競技部が参加者のグループに散らばって入り、参加者たちのペース作りを助けたり、きびしくなった参加者のサポートをしたりしながら走っていた。

鹿屋体育大学自転車競技部が参加者のレースをサポート。橋本優弥選手(黄色のジャージ)はトラック競技のアジア記録ホルダーだ

コース自体はタフなものであるが、特筆すべきは、白谷雲水峡に向かうヒルクライム。周囲に広がる濃い緑に覆われた山々や谷に、まるで生命があるかのように刻々と姿を変える霧がかかり、雰囲気を変え、苔むす岩や、水しぶきをあげる滝など、目に入ってくる景観が非常に魅力的だ。見晴らしが効くところでは、広がる景観を愛でてみたり、登坂の苦しさから意識を切り離し、環境を楽しみながら峠に向かうことができる。2月の開催とあり、多くの参加者が冬用の装備を準備したのだが、天気が好転し、暑さに悩まされた参加者も少なくなかったようだ。

霧に包まれた山々の間を縫い、上っていく

もちろん記録を狙い込み、自分の限界に挑戦することにも価値があるのだが、一般参加者にとっては、「日常にない頑張り」をしながら、絶景を満喫するだけでも十分な価値があるように思えた。

全力でゴールに飛び込む。ガッツポーズの手塚選手は総合4位を決めた

通常プロのロードレースをサポートするマヴィックカーが、この日はヒルクライムをサポート

最後まで続くきつい勾配に打ち克ち、ついにゴール!少し下り、振る舞いが準備された白谷雲水峡の駐車場に流れ込んでいく。

この日は午前中の雨がきつかったせいか、サルたちが出迎えてくれることがなかったのが残念だが、走り終えた参加者は、みな達成感に満ち溢れた明るい笑顔を浮かべていた。

ゴール後、ふるまいを手に取る参加者たち

ゴール後、待機場所に向かうと、ふるまいが用意されていた。よもぎがたっぷり入ったお餅を葉で挟んで蒸しあげた「かからん団子」や、漬け物、ふっくらした大粒の小豆が入った少し塩のきいたお汁粉。疲れた体に甘いものがしみわたる。汗をかいた後とあって、塩気のあるものも嬉しい。お餅の甘さ、お汁粉の塩加減と甘さのバランスが絶妙で、感涙モノだった。挑戦したあとのごほうびは、それだけでサイコーなのだが、白谷雲水峡に入る手前の駐車場とあり、当然空気も澄み、ロケーションも極上。同じコースに挑んだ戦友たちとの会話も盛り上がり、参加者たちはゴール後のひとときを満喫したのだった。

下山待機場所にはぜんざいや「かからん団子」、漬物などが並び参加者をもてなした

鹿児島名物のかからん団子。「かからん葉」をめくると、濃い緑色のだんごが現れる

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