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2021/09/24

P-Navi編集部

JCLロードレースツアー2021第7戦レポート

JCLロードレースツアー2021第7戦レポート

「三菱地所JCLロードレースツアー2021」の第7戦「秋吉台カルストロードレース」が9月12日(日)、山口県で開催された。


山口県の秋吉台を貫くコースで開催された秋吉台カルストロードレース

コースが設営されたのは、なんと日本最大級のカルスト台地・秋吉台を貫くカルストロード。大地を覆う黄緑色の草原と、神秘的な雰囲気を醸し出すカルスト地形の中でレースが展開されるのだ。
過去には山口国体のロードコースとしても使用され、さまざまなドラマを産んできた舞台でもある。今回は、カルストロードの両端に折り返しの周回路を設けた1周29.5kmのコースを4周する118.0kmの設定だ。
このコースのポイントは、ゴール手前1.3km地点からの急坂だ。ヨーロッパの人気レースに含まれる急坂にちなみ「カルストベルグ」と名付けられている。前半は15%前後の急勾配が続き、後半は、少し勾配はゆるくなるものの、フィニッシュラインまで一度も休むことができない勝負の区間となる。クライマーたちが競い合う力勝負のステージだ。


各賞のリーダー(首位の選手)を先頭にスタートラインに並ぶ選手たち

スタートラインの最前列に並ぶのは、各賞のリーダーたち。個人総合成績トップのイエロージャージを着るのは畑中勇介(キナンサイクリングチーム)。前レースの結果で、スプリント賞トップのブルージャージは小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)に移っている。新人賞のホワイトジャージは宇賀隆貴 (チーム右京 相模原)がキープし、山岳ステージで競われるこの日のレースでその行方が注目される山岳賞のレッドジャージは山本元喜(キナンサイクリングチーム)が守っている。

レースは美祢市の篠田洋司市長の号砲でスタート。


レースがスタート。選手たちはカルスト地形の中を走り抜ける

各チームがアタックを仕掛けるが、抜け出しては集団に飲み込まれるという繰り返しで、決定的な動きは生まれない。中間地点の大正洞前に設けられたスプリントポイントは、前レースで落車負傷した中島康晴(キナンサイクリングチーム)が先頭で通過、周囲の心配をはねのけて見せた。


最初のカルストベルグでも渾身のアタックがかかり、攻防戦が展開された

1周目の終盤、フィニッシュラインに向かう勝負の坂、カルストベルグではやはり集団が大きく割れたが、その後再び大きな集団へと戻った。
2周目のアップダウン区間で、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)がアタックして抜け出し、ここに山岳賞ジャージを着る山本元喜(キナンサイクリングチーム)、新人賞ジャージの宇賀隆貴(チーム右京 相模原)、そして渡邊翔太郎(那須ブラーゼン)、孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)が合流して、5人の逃げ集団が形成された。


5名の逃げ集団が形成され、厳しいアップダウンコースを先行した


メイン集団は逃げ集団に選手を送り込めなかったチームが先頭に立ち、ペースを作った

メイン集団は、この逃げに選手を送り込んでいないVC福岡、ヴィクトワール広島、さらにレバンテフジ静岡の選手らが集団先頭でペースを作る。先頭5名とメイン集団のタイム差は、1分台前半で推移した。


先頭集団に加わり、山岳ポイントを取りに行った山本元喜(キナンサイクリングチーム)。先頭通過を繰り返し、レッドジャージを守った

山岳賞ジャージを着る山本元喜は、軽やかにカルストベルグを上り、山岳ポイントがかかる2周目、3周目のフィニッシュラインをともに単独先頭で通過し、ポイントを重ね、山岳賞リーダーの座をしっかりと守った。 3周目のスプリント賞はスプリント力のある孫崎が先頭通過して獲得している。

最終周回に向かうカルストベルグの上りでは、先頭5名との差を縮めていたメイン集団が、大きくペースアップした。

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