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2022/11/16

P-Navi編集部

Jプロツアー第15戦・まえばし赤城山ヒルクライム

Jプロツアー第15戦・まえばし赤城山ヒルクライム

3年ぶりに国内のプロリーグであるJプロツアーのレースとして「まえばし赤城山ヒルクライム」が9月25日に開催された。一般参加の人気ヒルクライムイベント「まえばし赤城山ヒルクライム大会」が2019年以来3年ぶりに開催され、これに併せてJプロツアーとしても復活開催となったのだ。今年はJプロツアーの群馬3連戦の最終戦という位置づけでもある。

赤城山ヒルクライム
赤城山の入り口に立つ大鳥居の下を通過する選手

コースは、群馬県赤城山の麓にある群馬県前橋市内をスタートし、標高1400mオーバーのフィニッシュ地点まで駆け上がる全長21.5km。その高低差は1313m!最大勾配も9.4%という、チャレンジルートとして一般層にも人気が高く、かつ、厳しいヒルクライムコースである。フィニッシュエリアの標高は1400mを超える場所に設定されており、気温差だけとっても、10度以上の差がでることもある屈指のヒルクライムルートだ。
スタートは午前7時。まだ太陽も上りきっていない早朝に、選手が集まってきた。3連戦の最終日とあって、疲労が溜まっている選手も少なくないだろう。
スタートラインで先頭に立つのは、U23リーダーを守っている佐藤光(稲城FIETSクラスアクト)。一般層も参加する国内最大のヒルクライムレース「Mt.富士ヒルクライム」でエキシビジョンの部で優勝しており、ヒルクライムにも強さを見せており、この日は期待がかかった。個人総合首位の小林海(マトリックスパワータグ)はこのレースも欠場となった。

赤城山ヒルクライム
佐藤光(稲城FIETS クラスアクト)を先頭に一斉にスタート

7時にパレード走行がスタート。朝の澄んだ空気の中、選手たちが走っていく。高台でリアルスタートが切られると、茂越龍哉(備後しまなみeNShare)がさっそく飛び出した。ここに小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)が合流し、2名が先行する。

赤城山ヒルクライム
前橋市内を見晴らす高台でリアルスタートが切られると、茂越龍哉(備後しまなみeNShare)が飛び出した

小山貴大
茂越に小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)が合流

だが、この2名は集団に吸収され、続いて松下直暉(稲城FIETS クラスアクト)が飛び出し、独走態勢に入った。

稲城FIETSクラスアクトの松下直暉
続いて松下直暉(稲城FIETS クラスアクト)が飛び出す

コース半ばを前に、松下も集団に吸収された。このレースを最後に、引退を表明した伊藤雅和(CIEL BLEU KANOYA)を率いたCIEL BLEU KANOYAが先頭に立ち、集団は赤城山を登っていく。


冨尾大地、伊藤雅和(以上 CIEL BLEU KANOYA)を先頭に赤城山を上る集団

レースは、このまま後半に入る。標高700mを超えたあたりで、昨年の「Mt.富士ヒルクライム」の覇者である池田隆人(LEOMO Bellmare Racing Team)が先頭に立ちペースアップ。この動きにより集団の人数は一気に20名ほどまで絞られる。


池田隆人(LEOMO Bellmare Racing Team)が先頭に立ち、ペースアップ


池田の動きで、集団の人数は一気に絞られた

その後は、タイムトライアル日本チャンピオンであり、同じ群馬県内開催の「榛名山ヒルクライム」も制した金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)や尾形尚彦(シマノレーシング)らが先頭に立ち、ペースを上げ、さらに集団の人数が絞られていく。


人数が絞り込まれた集団から尾形尚彦(シマノレーシング)が飛び出す


池田、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)らがさらにペースを上げ、集団の人数を絞り込んでいく

このふるい落としを経て、残り4kmの時点では、池田、金子、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、湊諒、風間翔眞(以上シマノレーシング)、加藤辰之介(イナーメ信濃山形)、木村純気(CIEL BLEU KANOYA)の7名のみが残った。


ラスト3km、ベテランのマンセボ(マトリックスパワータグ)が、狙いを定めたアタックを繰り出し、集団は一気に崩壊

ラスト3km付近で、マンセボがアタック。最後の2kmにはつづら折りが続き、勾配のきついパートが控えている。


加速し、追いすがる選手たちを引き離し、独走に入るマンセボ

金子、湊、風間が追ったが、つづら折りを駆け上がるマンセボとの差はみるみる広がっていく。マンセボはそのままフィニッシュまで逃げ切り、今シーズン初勝利を挙げた。


圧巻の走りでマンセボが赤城山を制した

マンセボは、この3連戦の最終日に勝利できた喜びを笑顔で語った。前回の大会では2位であり、今年、最初は疲労を感じていたが、後半になって力が湧き、勝つことができたという。終盤仕掛けたタイミングは、この日によく動いていた金子などが苦しそうになったのを見て、コースプロフィールから、ラスト3kmで判断したそうだ。


笑顔の表彰台。2、3位には湊諒(シマノレーシング)、加藤辰之介(イナーメ信濃山形)が入った

リーダージャージは動かず、小林と佐藤が守った。残すレースは、かすみがうらのタイムトライアルとロードレース、クリテリウムと3戦のみ。リーダージャージは現状のポイント差から、小林が守り抜くことになるだろう。種類の異なる残り3レースを、選手たちがどのように戦うのか、注目が集まった。

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【結果】Jプロツアー第15戦・まえばし赤城山ヒルクライム(21.5km)
1位/フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)57分47秒
2位/湊諒(シマノレーシング)+13秒
3位/加藤辰之介(イナーメ信濃山形)+15秒
4位/池田隆人(LEOMO Bellmare Racing Team)+17秒
5位/金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)+19秒

【Jプロツアーリーダー】
小林海(マトリックスパワータグ)

【U23リーダー】
佐藤光(稲城FIETS クラスアクト)

画像提供:JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)

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