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2022/11/18

P-Navi編集部

JCL第10戦・那須塩原クリテリウム

JCL第10戦・那須塩原クリテリウム

残りの周回賞も全てこのメンバーで争われ、2回目を山本大喜、3回目を西尾勇人が獲得している。一方、メイン集団も先頭8名を追い続けた。テクニカルなコースの中で消耗されたメンバーが脱落して行き、集団の人数は周回を経るごとに減っていった。

キナンレーシングチーム
全力で集団を引き上げるキナンレーシングチーム

那須塩原クリテリウムの先頭集団
逃げ続けた先頭集団だが、振り返ればメイン集団が迫っていた

先頭と最大約20秒開いていたタイム差は、3回目の中間スプリントが終わるころには、かなり小さくなり、ラスト3周回に差し掛かるころ、集団は再び一つになった。とはいえ、メイン集団でエースたちを引き上げるべく全力を尽くした選手たちは脱落しており、合流した集団のサイズはかなり小さくなっていた。

那須塩原クリテリウムのスプリント勝負
終盤の戦いを担う選手を引き上げる中で力尽きた選手たちが脱落し、小さくなった集団が、先頭と合流。混沌とした中でスプリント勝負への位置取りが始まる

残り距離は5km。優勝者はこの集団の中でのスプリント勝負で決まることになる。

先頭を引き続ける阿部嵩之
再構成された集団の中でも、小野寺のために先頭を引き続ける阿部

全力で牽引するダイボール
先頭を全力で牽引するダイボール(チーム右京)

経験値の高い実力者を多く残したチーム右京がすばらしい連携を見せ、ゴールに向かう。ダイボールが最終周回をハイペースで牽引し、最終コーナーで、クレダーをベンジャミン・プラデス(チーム右京)へと託した。スプリンターである小野寺、孫崎が負けじと続くが、その背後から敏腕スプリンターであるクレダーが一気に加速。

レイモンドクレダー
先頭に立つレイモンド・クレダー(チーム右京)

クレダーはそのまま先頭へ躍り出ると力強く踏み切り、誰も寄せ付けないままトップでフィニッシュラインを通過。 狙ったレースは逃さない巧者が、得意のパターンでスプリント優勝を飾った。続く2位には小野寺が続き、表彰台を死守した。3位には、今季で引退を表明している中島康晴(キナンレーシングチーム)が入った。

1位のレイモンドクレダー
クレダーがトップでフィニッシュ。2位にリーダーである小野寺が、3位に中島が入った

優勝したクレダーは、「簡単なレースにはならなかったが、望んでいた結果を得ることができて非常に嬉しい」と喜びを語った。 終盤の激しい展開について触れながらも「得意としている小集団でのスプリントだったので、自信を持ってスプリントをすることができた」と振り返る。終始よく動いてくれたチームメイトへの感謝を述べ、このレースが今季の最終戦になるというクレダーは「最後にいい結果を残すことができて本当に良かった」と、笑顔でインタビューを締めくくった。

那須塩原クリテリウムの表彰式
上位3名と周回賞を受賞した選手

首位を守ってきた宇都宮ブリッツェンにとっては、前日のレースの影響で、出走できるメンバーが少ない厳しい条件下でのレースだった。戦術が限られる中で、小野寺は、「逃げ(集団からの抜け出しと先行)」にトライしてみたという。「去年と同じ2位となってしまった」と悔しさを語ったものの、地元ファンへの感謝を述べ「たくさんのファンの応援の中で走ることができて嬉しかった」と、ホッとした笑顔も見せた。前日のレースで骨盤を骨折し、今季の復帰は絶望となったエース増田成幸への思いと、地元の声援に応える走りだった。

那須塩原クリテリウムの表彰式
今季の個人総合、スプリント賞の2枚のリーダージャージ獲得を確実にした小野寺。渡邊諒馬(VC福岡)もホワイトジャージを守った

残すレースは山口の2戦。ポイント付与が設定されているUCI(世界自転車競技連合)認定レースであるツール・ド・沖縄を終えた段階で、ランキングは最終決定。小野寺のダブルジャージが揺らぐことは、もうないだろうという状況となった。

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【結果】JCL第10戦・那須塩原クリテリウム
1位/クレダーレイモンド(チーム右京)1:02’40”
2位/小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)st
3位/中島康晴(KINAN Racing Team)+0’01”
4位/孫崎大樹(Sparkle Oita Racing Team)+0’01”
5位/西尾勇人(那須ブラーゼン)+0’02”

【JCL各賞リーダージャージ表彰】
イエロージャージ(個人ランキングトップ)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)

ブルージャージ(スプリント賞)
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)

レッドジャージ(山岳賞)
ネイサン・アール(チーム右京)

ホワイトジャージ(新人賞)
渡邊諒馬(VC福岡)

画像提供: ジャパンサイクルリーグ(JCL)

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