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自転車競技

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2023/01/13

P-Navi編集部

茨城シクロクロス土浦ステージ

茨城シクロクロス土浦ステージ

「世界一タフな競技」と言われる冬の自転車競技、シクロクロス。スタートゴールが含まれるホームストレートには舗装道路が使われるが、泥、草地、林間、砂など様々な路面を組み合わせ、しかも「その一部は自転車に乗ったまま走破不可能なものとする」というルールに基づいて設営されたサーキットで開催されるオフロード競技だ。男子エリートの競技時間は60分。ぬかるむ泥の上で、重いペダルを踏み込んだり、自転車を担いで走ったり、無酸素と有酸素運動の境界線を行き来しながら、60分間限界まで追い込む厳しさは、他の競技にはないと言われている。

河川敷、公園など、コースを設営しやすく、運営もしやすい。高速レースになりにくく、路面もやわらかいため、参加者の大怪我のリスクも少ない。「大人のどろんこ遊び」などと呼ばれ、日本国内においても、MTBでも走れるビギナーカテゴリーの開催も増え、一般層の愛好者を増やしてきた。この2022-23シーズンは、早いところでは9月に開幕し、熱戦が繰り広げられている。

シクロクロスレースには、複数の種類がある。北海道から九州まで、全国にシリーズ戦を開催する「関西シクロクロス」「シクロクロスミーティング」「東北シクロクロス」のような複数の団体があり、それらの団体がつながる「AJOCC(日本シクロクロス競技主催者協会)」が、情報発信や調整などを行っている。シーズン中は無数の大会が各地で開催されるが、AJOCCが日本全国の大会から選び設定した「JCXシリーズレース」は順位によるポイントが付与され、シリーズランキングも発表される重要なレース。その中でも、UCI(世界自転車競技連合)が認定したレースでは、世界からの参戦を受け入れるため、レベルは上がるが、上位者にはUCIポイントが付与され、世界選手権などの出場枠にも関わってくる。

茨城シクロクロス土浦ステージ
女子レースもレベルが上がっており、熱い戦いが繰り広げられている

ここでは、近年見応えのあるレースが展開されている、JCXシリーズレースを振り返っていきたい。
JCXシリーズの第1戦は、茨城シクロクロス第2戦土浦ステージ。10月10日に茨城県土浦市のりんりんポート土浦と川口運動公園周辺の特設コースで実施された。ここは、前年12月に2021シリーズの全日本選手権が開催された場所でもある。

りんりんポート
サイクリングの休憩施設「りんりんポート」を核に開催された

設営されたのは、1周2.5kmのコース。りんりんポートとは、土浦のマリーナ近くに作られたシャワーなども完備されたサイクリングの休憩所であるが、コースはりんりんポート南部の芝生エリアをメインに、川口運動公園の陸上トラックの周辺などを利用する。

茨城シクロクロス土浦ステージ
芝生エリアに這うように設営されたコース。ほぼフラットだ。降り続いた雨の影響で、雨を含んだ路面が広がる

当然、コースは平坦基調のものととなり、最大標高差は3m。舗装道路区間のホームストレートも長く、高速レースになることが予想されていた。

茨城シクロクロス土浦ステージ
水を含み、重くなった路面。パワーが求められるレースになった

だが、このレースの前日まで雨天が続き、雨を吸った泥は重く、サーキットは、パワーが必要なコンディションに。レースは年齢や実力順にカテゴリー分けして開催され、この日は朝8時15分スタートの男子U15と、ビギナー向けのカテゴリー4から始まった。そして、午前中には、マスターズとカテゴリー3が開催された。
女子は全日本チャンピオンの渡部春雅(明治大学)が小川咲絵(AX cyclocross team)を振り切り、独走で優勝を決めている。

渡部春雅と小川咲絵
小川咲絵(AX cyclocross team)らが先頭を追うが、及ばなかった

渡部春雅
拳を突き上げフィニッシュする渡部春雅(明治大学)

※難しく重い路面の中、午後の部がスタート→

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