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2023/01/13

P-Navi編集部

茨城シクロクロス土浦ステージ

茨城シクロクロス土浦ステージ

午後からは男子のジュニア、カテゴリー2、男女のエリートと、スピードが上がることが予想されるレベルの高いカテゴリーが開催される。朝からウェットコンディションだった路面は、予想に反し、午後になっても乾くことはなく、さらに午前のレースの走行跡が刻まれ、クセのある難しい路面になってしまった。上位カテゴリーのレースはコントロールの難しい重い路面で開催されることになった。

茨城シクロクロス土浦ステージ男子エリート
男子エリートのスタートライン。10月上旬の開催にもかかわらず、トップ選手が集結した

この大会は3戦開催されるJCF(日本自転車競技連盟)の公認大会の一つで、全日本選手権への出場権がかかるJCFシクロクロスランキングを決めるポイント付与が行われる。男女エリートのトップ選手は、グリーンシーズンはロードやMTBを走っており、いずれの競技種目も、10月上旬は大きな大会が続くシーズンの真っ最中である。だが、重要な意味を持つことになり、最難関の男子エリートには78名がエントリーした。

スタートラインには、シクロクロスの国内トップ選手が並ぶ。曇天で、気温は16度。運動量の多いシクロクロスにとっては、暑さは非常に厳しく、10月の開催が懸念されたが、「走れる」気温に恵まれた。
シーズン初戦とあり、互いの調子や仕上がり具合もわからないが、それぞれの選手にとって、マークすべき選手の見極めに加え、自分自身の調子を確認する場という意味合いもあるようだ。

号砲が鳴り、一斉に選手たちが飛び出した。最初に飛び出したのは、日本チャンピオンジャージを着た小坂光(宇都宮ブリッツェン)だ。小坂は前年の同会場で開催された全日本選手権で優勝しており、このコースと相性がよい。

茨城シクロクロス土浦ステージ
スタートの号砲とともに、選手たちが飛び出した。先頭は全日本チャンピオンジャージを着た小坂光(宇都宮ブリッツェン)だ

序盤から転倒が発生したが、小坂に加え、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)と織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)の実力者3名が集団から抜け出し、前方を走る。

茨城シクロクロス土浦ステージ
織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)らも抜け出す

2周目に入り、先頭のペースが落ち着いたところで、織田がじわじわとペースアップし、2名を置き去りにし、独走態勢に入った。2名は織田を追うが、3周目に小坂が転倒。幸い大きな怪我や、メカトラはなかったものの、再スタート後も、うまくペースアップすることができず、先頭復帰は叶わなかった。
織田は障害物もジャンプで飛び越え、順調に先頭を行く。沢田と副島達海(大阪産業大学)が織田を追うが、差を詰めることはできなかった。

織田聖が優勝
先頭を独走する織田

織田は独走のまま最終周回まで走り切り、余裕のガッツポーズでフィニッシュラインを越え、初戦優勝を飾った。

織田聖
初戦は織田が独走優勝

織田聖と沢田時
善戦した沢田と握手を交わす

織田は昨年、一昨年と開幕戦で優勝しており、今季も優勝し、3年連続での開幕戦優勝を狙う強い思いを持っていたという。独走に入ってからも、冷静に状況の判断ができ、後続とのタイム差を聞きながら、焦らず自分のペースを刻み、落ち着いてタイム差をキープし、先頭を走り切ることができたそうだ。

茨城シクロクロス土浦ステージの表彰台
織田、沢田に続き、副島達海(大阪産業大学)が3位に入った

初戦では織田が圧倒的強さを見せ、主要選手たちも今季の健在ぶりを見せてくれた。今季は全日本選手権の開催が例年より1カ月遅くなるため、コンディションの調整方法も変わってくるだろうか。引き続きここからも、主要レースを見ていこう。

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【JCXシリーズ第1戦】
【結果】茨城シクロクロス第2戦土浦ステージ
男子エリート
1位/織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1:01:35
2位/沢田時(チームブリヂストンサイクリング)+0:42
3位/副島達海(大阪産業大学)+1:18
4位/小坂光(宇都宮ブリッツェン)+1:37
5位/中島渉(弱虫ペダルサイクリングチーム)+1:41

女子エリート
1位/渡部春雅(明治大学) 38:49.8
2位/小川咲絵(AX cyclocross team)+0:14
3位/小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)

画像:Satoshi ODA

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