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2023/02/15

P-Navi編集部

東北シクロクロス ざおうさまカップ

東北シクロクロス ざおうさまカップ

続いては、男子エリートのレースが開催された。上腕骨の骨折を押して全日本を走った小坂光(宇都宮ブリッツェン)も欠場となり、今回の大本命は、沢田時だった。だが、ここまでのレースで常に上位に入っている加藤健悟(臼杵レーシング)ら実力者の姿も見える。31名がスタートラインについた。


スタートラインに並ぶ男子エリートカテゴリーの選手

加藤が好スタートを切り、第1コーナーに先頭で飛び込んだ。だが、沢田はちょっとした隙を見逃さず、落ち着いて加藤をかわすと、すぐに先頭を奪取する。


ポールポジションを確保した加藤健悟(臼杵レーシング)


加藤をかわし、先頭に出た沢田時(宇都宮ブリッツェン)

1周目を最速のラップタイムで終えた沢田は、そのまま無駄のない走りで先頭を独走した。3周目には沢田と後続選手とのタイム差は14秒にまで開いた。大きなミスもなく、ペースが落ちることもない。沢田はこの日はバニーホップでシケイン(障害物)を跳び、ほぼ全周回において最速のラップタイムを刻み続けた。


沢田を追う追走集団が形成される


バニーホップでシケインを跳ぶ沢田

2位争いには6名の集団が形成され、混沌とした状況に。難コースに選手のミスも散発し、1人、また1人と脱落して行った。
終盤まで追走グループに残れたのは、加藤と舟山祥弘、積田連(ともにSNEL CYCLOCROSS TEAM)の3名のみだった。


加藤と舟山祥弘、積田連(ともにSNEL CYCLOCROSS TEAM )が熾烈な2位争いを繰り広げた

沢田はこの第2グループの追走もものともせず、終盤に向け、ペースアップする余裕すら見せる。まさに盤石な走りで、悠々と両手を挙げてフィニッシュ。後続に1分以上の差をつけての勝利だった。今季はロードレースでの骨折からの復活に苦しんだが、今季初のJCXシリーズ戦優勝とともに、宇都宮ブリッツェンへの移籍後、初優勝を挙げた。


独走でフィニッシュに飛び込んだ沢田。移籍後初優勝を決めた

SNELの2名対加藤の戦いとなった2位争いは、決着がつかないまま最終周回へ。加藤は絶妙なタイミングに抜け出し、舟山と積田を置き去りにすると、そのままフィニッシュまで逃げ切り、2位の座を獲得。3位には加藤を追って、わずかに先行した舟山が入った。


男子上位3名。熾烈な戦いを経て表彰台を勝ち取った選手にも大きな拍手が送られた

初めて走るコースながら、貪欲に勝ちを狙った沢田。ライバル不在のレースではあったが「自分の走りで勝つことを目標にしてきた」と語る。「ミスなく、踏むところは踏んで、しっかり走ることができた」とレースを振り返った。全日本では、シケインをバニーホップで跳ぶ織田に敗れたことを受け、沢田はこのレースの前にバニーホップの精度を上げるトレーニングに挑んできた。努力の甲斐あって、完璧に近い形で勝利することができたのだろう。移籍先の宇都宮ブリッツェンにとっても、今シーズンの初勝利を挙げることになり、幸先のよいスタートになった。
女子王者の小川は、このレースの勝利で、早くも今シーズンのJCXシリーズの総合優勝を確定させることができ、ほっとした笑顔を浮かべていた。
シーズンも終盤となり、アグレッシブに戦うシクロクロッサーたちが、今季の最後にどんな走りを見せるのか、さらなる注目を集めた__。

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【JCXシリーズ第8戦】
【結果】東北シクロクロス第4戦ざおうさまカップ
男子エリート

1位/沢田時(宇都宮ブリッツェン)57分55秒
2位/加藤健悟(臼杵レーシング)+1分3秒
3位/舟山祥弘(SNEL CYCLOCROSS TEAM)+1分8秒
4位/積田連(SNEL CYCLOCROSS TEAM)+1分10秒
5位/松田賢太郎 +1分26秒

女子エリート
1位/小川咲絵(AX cyclocross team)42分8秒
2位/渡部春雅(明治大学)+1分7秒
3位/竹村舞葉(SHIDO-WORKS)+7分2秒

画像:Satoshi ODA

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