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2021/04/23

P-Navi編集部

北海道・北見実証実験ライドDay1

北海道・北見実証実験ライドDay1

ただ、この時点で14時を超えていた。今日は「ノーザンアークリゾート」でライドを終了し、自転車を輪行袋に入れ、16時36分に出るバスに乗らなくてはいけない。これまでのペースから色々と計算すると、このままでは際どい可能性があるのだ。名残惜しくも大丸を後にする。
でも、一軒くらいベーカリーにも寄りたい。ふわふわパンも、ハードパンも絶品な万能ベーカリー「ドン・マイスター」には予定通り立ち寄ることにした。一般道ではなく、石北大通ぞいの遊歩道の中をゆったりと進む。


遊歩道を行く。色づいた木々の葉の鮮やかさに驚く

ところどころ、色づいた街路樹が残っている。葉の鮮やかな色味が美しい。黄葉の最盛期に来ていたら、どれだけ美しかっただろう。
「ドン・マイスター」に到着!中に入ると、もうほとんどのパンが売り切れていた。北見はパンの名店が多いが、味を知るファンも多く、売り切れるのも早い。残っているパンの中から、「白花豆食パン」や、ハード系の「ミルクフランス」など数種のパンをセレクトして外に出る。


ドンマイスターで気になるパンをゲット!

お行儀悪いけれど、店を出たところで味見。白花豆パンの生地は、キメが細かく、もっちりしていて、まるでごはんやお餅のよう。大粒の白花豆が散りばめられていた。ミルクフランスは、これ以上ないくらいのパリパリ! 「味見のつもりだったのに、おいしすぎて止められない」という悲痛な声が漏れる。
ポツポツと雨粒が落ちてきたと思ったら、一気に激しい雨に変わった。気温も下がってきて、まったく自転車に乗れる状況ではない。入り口の軒先に入り、雨宿りしていると、スタッフの方が「店内で雨宿りしてください」と招き入れてくださった。当然、ここで気になっていたパンを買い足し始める一同(笑)。 また、さらに他のパンも味わえる幸運にあずかることになったのだった。
雨が上がり、一路端野を目指す。堤防上を回るなど選択肢はあるのだが、交通量に配慮しつつ、最短ルートで最後の立ち寄り店へ向かう。ここからおよそ6.5km。バスの発車までは1時間半だ。路面は濡れており、気温も下がってきた。だが、このルートは北西に向かうため、風の影響はほぼなく、順調に進む。
ルートを進んでいくと、目の前に激坂が待ち受けていた。失敗! 焦るあまり、使い慣れた一般ナビでルートを設定してしまっていたのだ。


厳しいアップダウンルートに突入してしまった

走り始めたら行くしかない! 速度を上げて下り、その勢いで行けるところまで上る作戦に出る。一気に突っ込む! しかし、やはり上りきれない…。
頑張って上ったり、自転車から降りて押す方法に出たり、対応は様々だが、全員がクリア。こういうハプニングもまた楽しく、大笑いで済んだが、自転車NAVITIMEなら坂道を避けるルート検索も可能だったはずだ。改めて自転車専門ナビの価値を思い知る。どうやら間に合う見通しが付いてきた。雨上がりの道を気持ちよく自転車を走らせる。


「Shiga」に到着!だが、日暮れが近い

菓子店「Shiga」に到着! ここには、ソフトクリームや、この場でクリームを注入してくれるコロネもあれば、和菓子、焼き菓子、チョコレートなど、魅力的なスイーツが並ぶ。バスの時間が迫ってはいるが、北見まで来たら、絶対に立ち寄りたい店なのだ。間に合った!


大急ぎで商品を選ぶ。フレッシュケーキもおいしそう

ゆったりカフェスペースで味わいたかったけれど、時間の都合で店舗名物のワッフルを購入。一口味わって、あとはゴール後のおやつとすることに。一路ゴールの「ノーザンアークリゾート」を目指す。
もどかしくノーザンアークリゾートに向かう坂を上り、フィニッシュ。ただちに自転車の車輪を外し、輪行袋(今回は軽量の簡易版)に詰める用意を始める。
ここで朗報が。袋に入れずとも1~2台なら持ち込めるらしい! 急遽2台を輪行し、1台はそのまま積む方向で準備する。やっと体裁を整えたところでバスが現れた。ギリギリだ! 促されるまま、チケットを取る。料金は後払いのシステムだ。乗ってしまえば、あとは北見駅に着くのを待つのみ。


バスに3台を積み込んだ。2台は車椅子用スペースに

運転手さんの指示を仰ぎ、そのままの1台と袋に入れた1台は車椅子スペース(このスペースの利用者がいない状況下のみ使用可能)に置き、もう1台は後部で着席し、押さえる形で車内に乗せた。乗り降りする乗客たちが積み込まれた自転車を見て驚くこともない。期間限定の実証実験ではあるそうだが、見慣れた光景なのだろうか。
帰路がバスになれば、疲労も出てくる終盤をカットし、楽々帰ることができる。特にこのような季節は日暮れが早く、安全面からも、輪行という選択肢の価値は高い。今回は16時台の便だが、最終バスを選び、日帰り入浴や、食事を終えてからバスに乗ってもよいだろう。下車後、宿まで押し歩きできるなら、お酒を楽しんでもOK!
どこかに行く際は、往復のルートを考える必要があるが、帰路は疲労や日暮れまでの時間的な問題で、走行への不安があったり、同じ道を戻るモチベーションが沸かなかったり、可能ならカットしたい人は多いだろう。帰路がないなら、ライドはかなり気楽になり、訪問先の場所の選択肢も増やすことができるのだ。
さらにバスなら、鉄道のように駅構内の移動もない。バス停の位置さえ把握していれば、ライドの進捗具合で乗るバス停を選び、ダイレクトにアクセスすることができて非常に便利だ。ローカルバスに乗ることで、街の雰囲気もわかり、観光としても楽しめる。
30 分ほどで北見駅に到着。北見駅までの運賃530円と合わせ、自転車積み込み料金300円を支払う。計830円。運転手さんにお礼を言って降車。バスに乗ること自体も楽しかった。

駅前のホテルに戻ると、先に戻っていた男性班が、クロネコヤマトから輪行袋と荷物を受け取ってくれていた。荷物とも無事に再会することができた。


男性チームが北見駅で荷物を受け取っておいてくれた

脚力がないため、向かい風で想定外に時間がかかりはしたけれど、朝から時間を有効に使え、ガイドなしでルートをめぐり、立ち寄りもたっぷり楽しめて大満足だ! クロネコヤマトのサービスは、まだ実験中であるそうだが、今後の運用に期待したい。

翌日も、帰路にバス輪行を想定した別ルートを走る__こちらも楽しみだ。

 

(※昨年冬のレポートです)

画像:サイクルアドベンチャーオホーツク推進協議会、Naoki Yasuoka(Cyclowoired.jp)、編集部

 

 

 

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