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2021/05/22

P-Navi編集部

E-バイクで走る「クマイチルート」Day1

E-バイクで走る「クマイチルート」Day1


川がすぐ近くを流れ、木々が茂る涼やかな道


空に向けて伸びる木々が並ぶ林の間を抜ける

今回は旅行会社のツアー担当者など、まったくのスポーツバイク初心者もいたが、難なく乗りこなしていた。通常の自転車であれば、上りは不安感がよぎるのだが、E-バイクなら、勾配がキツければ、アシストレベルを上げて、ペダルを回していれば、前に進むことができる。素晴らしい環境を走り抜ける爽快感や、景観の美しさなど、走行とルートの魅力を、上りのしんどさなしでシンプルに楽しめる。参加者たちは、山間の道や、集落、川沿いの道など、心和む美しい景観を気持ちよく走り抜けたのだった。


赤い橋が絵になる


広場に到着。ここで休憩だ

一行は川沿いの広場に到着した。ここで休憩とのこと。ふと、広場の奥に流れる川に目をやると、手漕ぎの舟と船頭さんが待機されている様子。渡し舟か。
ここは日置川を渡る「安居(あご)の渡し」。熊野参詣には、紀伊路、中辺路、大辺路などの複数のルートが存在したが、この「安居の渡し」は大辺路の中に組み込まれている参詣路の中で唯一、舟で渡るパートだったという。渡し舟で日置川を渡り、対岸から「仏坂」に向かうのだそうだ。


地域の皆さんがおもてなしの準備をしてくれていた


「安居の渡し」看板前に自転車を停める

渡し舟は、いったんは廃止されたものの、2005年に50年ぶりに復活され、今では「安居の渡し保存会」が、予約に応じ、渡し舟を運航している。


「安居の渡し」を体験。タイムスリップしたような気分だ

この日も、希望者は渡し舟を体験させてもらえることになった。5人ずつ、この渡し舟に乗ると、船頭さんがゆったりと船を動かしてくれる。対岸の自然豊かな斜面を眺め、澄んだ水の上で、のんびりと対岸に向かう。風情満点だ。


対岸に渡り、説明を受ける。参詣者はここから仏坂に臨んだ


地層が露出した岩に立ち、来た岸を眺める

向こう岸に降り、少しだけ参詣路の様子をのぞかせてもらうことにした。木々が作る陰で、空気がキリッと冷たくて気持ちいい。まっすぐ空に向かって伸びる杉やくぬぎの木々の間に、林道が延びていた。ここを歩き、仏坂を登ってゆくのだろう。「安居の渡し」から仏坂を越え、周参見王子まではおよそ8.5km。仏坂を一気に登った後は、林に囲まれた尾根や石畳の道が続くそうだ。いつか歩いてみたい__そんな思いを抱きつつ、この日は再び渡し舟に乗り、休憩場所に戻ったのだった。


保存会手作りという「安居の渡し」の通行手形。乗船者全員が入手できる


やわらか食感に皆がハマった「いももち」

ここでは、土地の名産らしい「いももち」がふるまわれた。見た目はありふれたよもぎ入りの餡餅なのだが、餅にイモが練り込まれているそうで、驚くほど柔らかい。やみつきになる食感に、2個、3個と手が伸びる参加者も! さらに地域の洋菓子店の焼き菓子とホットコーヒーが振る舞われ、一同ほっこり。

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