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2021/10/29

P-Navi編集部

北海道北見ミントライド(後編)

北海道北見ミントライド(後編)

到着したのは「北見自然休養村センター」。冬はスキーロッジとして活用されるが、夏はスポーツの合宿やファミリーなどに宿泊利用されている。レストランではしっかり煮込んだカレーが人気なのだが、イモを使わず、玉ねぎで作られたコロッケ 「たまコロ」を揚げてもらう約束なのだ(通常要予約)。


これがジャガイモの代わりにタマネギで作られたコロッケ「たまコロ」だ!

ほどなく、揚げたての小ぶりのコロッケが入ったカップが出てきた。サクサクの衣の中には甘みいっぱいのフィリングが詰まっていた。「おいしい」「甘い!」「これ、玉ねぎなの?」。このために、どれだけの玉ねぎを刻んで、どれだけの時間をかけて炒めるのだろう? 産地でしかできないメニューに感動する一同。北見に来たら、食べたい一品だ。


残念ながら「きたみファミリーランド」は16時で閉園していた

休養村を出ると、目の前には「きたみファミリーランド」という遊園地があるのだが、夏が終わり、開園時間が短くなっていて、すでに閉園してしまっていた。ここは入園料無料で、乗り物一つから楽しめる。園を取り巻く自然景観も豊かで、園内を散策するだけでも、おとなも童心に帰って楽しめる価値ある場所だ。


秋の景色の中、帰路を急ぐ二人。気温もじわじわと下がってきた

こころさんはここでライドをフィニッシュ。サポートカーに乗り、ここからは里美さんと来た道を戻ることになった。復路は下り基調。スイスイと気持ちよく進み、美しい景観の中、あっという間に北見の街に戻ってきた。

最後の立ち寄りは「オホーツクビアファクトリー」。いや、ビールで乾杯するためではない。ここならではの、貴重なデザートが食べられるのだ。ここでしか飲めない「エールろ過前」などもあり、ビール好きにはたまらない場所だが、「我々はサイクリング中」「ここでいただくのはデザート」と、改めて確認する。
ここでは、北見産和種ハッカを使った「ダブルチョコミントアイスパフェ」が提供されているのだ。自他ともに認める「チョコミン党」であるこころさんだが、天然ハッカ、しかも和ハッカを使って作ったチョコミントアイスなんて、考えたこともなかったのではないだろうか。


「ダブルチョコミントアイスパフェ」が運ばれてきた!気品あるルックスに思わず見入ってしまう

クラシカルな器に盛り付けられ、なんとも言えない気品のあるパフェが運ばれてきた。強い香りではないが、甘くも清涼な、気持ちのよい香りが漂っている。ほんのりとミントグリーン色に色付けられたアイスを一口。アイス自体の旨味に、上品でしっとりとしたハッカの風味が加わっており、絶品だ。ふと、これまで自分が食べてきたチョコミントアイスは「スーッとするアイス」として、味の質は求めていなかったことに初めて気がついた。通常のミントアイスは、合成ハッカで風味づけられているはず。ミントアイスをこれほど美味なるデザートとして作ることができるとは、まさに衝撃だった。


初めて味わうおいしさに、思わず笑みがこぼれる

驚くべきことに、チョコアイスだと思い込んでいたブラウンのアイスにも、ハッカの風味が加えられていたのだ。「だからダブルチョコミントやったんや!」。里美さんが声をあげた。さらに「このクリームが、もちもちなんです。なんやろ?」と首を傾げて言う。添えられた生クリームも食感と味が異なるというのだ。確かに一般的なパフェとは、一線を画する食感と味わい。ウェイターさんに質問すると、シェフに確認を取ってくれた。待つことしばし。戻ってきたウェイターさんは少し申し訳なさそうな表情で「ごく普通の生クリームだそうです」と答えた。逆に「これでごく普通なの?」と盛り上がる一同。北見クオリティー、恐るべしだ。

ほどよい疲労と、満足感に包まれながら、ゴールを目指す。サイクルステーションまでは1kmもない。あっという間にたどりついた。10月上旬の日没は17時。ぎりぎり、間に合ったかな?


ゴールしたお二人にはサイクルステーションで北見ハッカの苗がプレゼントされた

最後に、北見ハッカ苗がプレゼントされ、この日のライドは終了。慌ただしかったが、いろいろな場所をめぐることができ、濃厚な時間だった。「楽しかった!」「たくさん食べた!」「疲れたー!」と笑顔のお二人。達成感のある疲労とともに、笑顔で1日を振り返っていた。


贈られた北見ハッカの苗。お二人のところで、すくすくと育ってくれますように

北見でハッカの収穫や蒸留が行われるのは通常は9月下旬だという。興味のある方は、ぜひ来年9月に足を運び、体感してみていただきたい。

北見のハッカをめぐる旅は、興味深く、「ここでしか食べられない」絶品グルメも豊富だった。ミントライドは、今後の北見観光の定番になりうるのではないだろうか。

画像:編集部 株式会社北見ハッカ通商提供

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