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2022/01/25

P-Navi編集部

春を待つSakura RollingHillsライド

春を待つSakura RollingHillsライド

福島(F)・茨城(I)・栃木(T)3県の那須岳・八溝山を中心とした県際地域と、阿武隈山系と八溝山系からなる、福島の県土約3分の1を占める阿武隈地域は、頭文字を合わせて「FIT阿武隈地域」と呼ばれる。豊かな自然と上質のグルメに恵まれ、観光に高いポテンシャルを持つこの地域は、里山や田園風景、森など心安らぐ景観が続き、ゆるやかな起伏が多いため、特にサイクリングに向いたエリアとして注目されている。首都東京から近いことも人気のゆえんと言えるだろう。このFIT阿武隈地域で提案されている4つのモデルコースのひとつを試走すると聞き、参加させていただいた。

今回走るのは「Sakura Rolling Hills」と名付けられた福島県の石川町と古殿町を走る40km強のコース。母畑温泉をスタート/ゴールにし、丘陵地帯を縫って走る。この地域には桜の名所が多く、コースは一本桜から桜並木まで、さまざまな桜を愛でられるように設計されている。もちろん春以外の季節でも、四季折々の里山の自然を楽しむことができるはずだ。

スタートは母畑温泉の「八幡屋」。行き届いたサービスと、温泉、料理を堪能できる人気宿だ。今回は那須に拠点を置き、さまざまなサイクリングツアーを運営するライドエクスペリエンスの山本徹也さんがガイドを務めてくれることになった。


スタートの八幡屋にて。渡邉社長や県庁の佐藤さんも見送りに来てくれた。玄関前の像のネコにあやかったポーズで

山本さんによれば、コース内には2つ上りがあるものの、勾配はそれほどきつくないとのこと。実はこの日は全国的に荒れた天気になっており、天気が急変する可能性があった。この地域にも朝まで雨が降っており、落葉が積もった路肩などは滑る可能性がある。気をつけながら、早めにゴールできるように少々行程をシンブルにしてスタートした。


川沿いに差し掛かる


坂の上に立つ高田桜。高さ17m、幹の直径1.9mという巨木だ。満開の時には圧巻の存在感を見せるという

まずは石川町中心街へ向かう。川沿いのルートを抜け、町役場のそばでストップした。皆の視線の先を追うと、坂の上に一本の大きな木が枝を広げて立っていた。なんという存在感! 「あれが、高田桜です」。桜を指差し、山本さんが教えてくれた。石川町は、2000本もの桜の木があると言われる桜の名所であるが、その中でもこの樹齢500年という長い歴史を持つ高田桜は、毎年多くの人々が愛でに集まる名物桜。この枝に花が咲いたら、夢のような景観が広がることだろう。


川沿いの桜並木を行く


「止マレ」?

近くを流れる北須川には桜並木が続いている。春にはどんな景観になるのだろう? そんな思いをはせながら川沿いを走る。ここから商店が並ぶ通りに出ようとしたところ、ある違いに気が付く。「止まれ」のサインがカタカナなのだ! 「とまれ」などの路面表示には国の統一規格はないそうで、地域の実情に合わせているそうなのだが、なぜここだけが「止マレ」だったのかは謎のままだ。こんな「発見」も楽しい。

続いてはお楽しみスポット。菓子店「お菓子のさかい」に立ち寄ろう。店に近づくにつれて、甘い香りが漂ってくる。店内に入ると、たくさんのパンやスイーツが並び、お客さんでにぎわっていた。


お菓子のさかいに到着!

ツヤツヤした焼きたてのパン、丁寧に仕上げられた焼き菓子、そしてショーケースに並ぶフォトジェニックな生ケーキ! どれも魅力的で、時間に余裕さえあれば、席についてゆっくり味わいたいところ。だが、天気の急変は怖い。泣く泣く、簡単に食べられるものとお土産用のスイーツを購入するのみとした。


かわいらしすぎて食べられない!? ラブリーなケーキたち


看板商品ブッセには、アマビエバージョンも!

悩み抜いて、看板商品である「幸せの黄色いブッセ」を選んだ。ふわふわのスポンジに、粒粒チーズ入りのフレッシュバターで仕上げられた人気商品だ。店を出て、すぐに味見したのだが、スポンジがしっとりしていて、ふわふわながらも独特の歯ごたえもあり、ほのかな塩味もアクセントになっている。お世辞を抜きにして、これまで食べたブッセの中で一番の味だったと思う。


ブッセやバウムケーキなどを購入。どれもおいしかった


桜並木が続く

「また来よう」と、個人的に心に決めながら先を急ぐ。川沿いの桜並木を、春の景色を思い浮かべながら進んだ。


登坂が始まった。勾配はさほど厳しくはなく、ひと安心

コース内、ひとつ目の上りが始まった。この辺りは、20年近く続いている「石川サイクルロードレース」のコースになっている。上りの勾配はそれほどきついわけではないが、設定された13.6kmの周回コースを8周回するという。同じ上りを8回もレーススピードで上るとは、考えただけで少々クラクラした。

※まるでタイムスリップ!? お待ちかねの昼食。→2ページ目をご覧ください。

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