TOP > 自転車ライフ > 冬の絶景を走るスノーライド!

自転車ライフ

一覧へ戻る

自転車ライフ

2023/03/15

P-Navi編集部

冬の絶景を走るスノーライド!

冬の絶景を走るスノーライド!

栄浦第二遺跡の後は少し西側に戻り、やはり先人たちが飲み水を確保し、魚を採ったライトコロ川沿いに軽く南下することになった。かつては常呂川と合流し、サロマ湖に流れ出ていたこの川は、アイヌ語で「死んだ・常呂・川」を意味する。「驚くほど流れの遅い川だった」という説が濃厚とのこと。だからこそ、漁に適していたのだろうか。この川沿いも、暮らしやすかったと見えて、多くの遺跡が発見されている。


国道から離れ、ライトコロ川沿いを行く

凍結したライトコロ川の上には、無数のキツネの足跡が残っていた。真冬の景観は、なにもかもが珍しい。小休止しては記念撮影をしながら進んだ。


ライトコロ川にかかる橋の上。凍った川の流れは壮観だ


たくさんの足跡が残る川の水面。「何の足跡?」で盛り上がる

「ここから、ちょっとした上り坂があります。ギアを軽くして、ちょっとがんばっていきましょう!」と田中さん。スパイクタイヤとはいえ、雪で覆われた路面を上るには、少し慎重になった方がいいのかもしれない。
だが、ノリノリの参加者は、一気に上りに突入。女性陣はe-bikeのパワーを得ており、スイスイと斜面を上っていく。ファットバイクでも、スノーライドでも、やはりe-bikeは無敵だ! もともとバッテリーは寒さに弱いのだが、防寒のカバーをかけることで、問題なく厳寒の土地でも使えているそうだ。筆者も快調に走る参加者から少々遅れを取りながら、必死で上った。


ちょっと苦戦する上り坂も、それはそれで楽しい!

上った先の道は、それほどの高台ではないが、それでも見晴しは良く、田園風景や遠くの山を望むことができた。このあたりに巣があるというオオワシの姿も見え、いっそう盛り上がる参加者たち。


雪で覆われたフィールドを見晴らしながら、バイクを走らせる

快調に走り、「ネイパル北見」に帰着。ここで雪遊びをしていた子どもたちと合流し、竪穴住居の復元を観に行くそうだ。スパイクタイヤを履いた24インチのMTBも3台用意されており、ここからは男子3名もバイクで走ることになった。ほかの子どもたちはスタッフの車両に乗り、車とバイクで「ところ遺跡の森」へ。
たちまち、遺跡の森に到着。ここも、国指定の「常呂史跡」のひとつで、時代ごとに村のように固まっていた住居跡が多数見つかった台地の一部である。今は、美しい木々の間の散策を楽しみながら、遺跡を見学できるよう散策路が設置され、保全管理されている。続縄文時代、擦文時代(ともに北海道特有の時代区分で縄文時代に続く時代)の竪穴住居も復元されている。
バイクを置き、遺跡の森に足を踏み入れる。ゆるやかな起伏のある土地は公園のように整備され、気持ちのよい景観が広がっていた。広場を抜け、散策路を行くと、高台の上に茅葺(かやぶき)の住居が見えた。木々が立ち並ぶ真っ白な雪原が広がる静かな空間に、ごく当たり前のように竪穴住居が建っており、タイムスリップしたような不思議な感覚にとらわれる。


「遺跡の森」は、自然豊かな広場のような空間が広がり、子どもたちは大喜びで走り回る


いよいよ復元住居の中へ!


氷点下の中でも、住居の中は驚くほど暖かかった。「これなら住める」と再び盛り上がる

中に入ってみると、驚くほど暖かい。冬は極めて厳しい寒さが訪れるこの地域で、暖房なしに暮らすなど現代人には考えられないが、中にはカマドなども再現されており「意外と住める気がする」と語り合った。
この付近にも多数の住居跡のくぼみが残っていた。当時ここには、どんな暮らしが広がっていたのだろうか。

1234

ページの先頭へ

メニューを開く