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2021/07/21

Nao Suzuki

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol:2

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol:2

こんにちは、鈴木奈央です。
最近はジメジメ暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? カラッと晴れる夏が早く来て欲しいです!

2回目のコラム「自転車ストーリー」では、私の競輪学校時代(現・日本競輪選手養成所)のことを書きたいと思います。

私は110回生で競輪学校に入学し、22人の仲間と10ヶ月間の学校生活を過ごしました。高校3年生の時に受験をして、1回で合格したため入学時は一番年下の18歳。高校から自転車競技をやっていたので入学する前から仲良しの坂本咲ちゃん(引退)や大谷杏奈ちゃんがいたため不安はなく、ワクワクしながら入学式に行ったのを覚えています。なぜワクワクしていたかと言うと、高校時代は男子に比べて女子は自転車競技をやっている人が圧倒的に少ないため、22人もの沢山の女子と一緒に練習ができるなんて、なかなか無いことだったからです。

競輪学校の1日は、朝の点呼から始まり、掃除をして朝食、訓練、昼食、学科、自主練、お風呂、夕飯、自習、自由時間、点呼、就寝と次から次へとやることが決まっており、とにかく時間に追われる生活。慣れるまで、はじめの1ヶ月くらいは本当に大変でした。朝の点呼から夜の点呼まで毎日、本当に忙しく、アッという間に日々が過ぎていきました。

110期のみんなとは、すぐに仲良くなれたので、今思えばとても楽しい10ヶ月間だったと思います。在学中は早く卒業したい!と、ずっと思っていましたが……(笑)、本当にとても貴重な10ヶ月間でした。22人みんなで切磋琢磨し、汗水流しながら練習をしたり、学科試験に向けて問題を出し合いっこして勉強したり、くだらない話でたくさん笑ったり、点呼で笑ってみんなで怒られて、腕立て伏せしたり(笑笑)、色々な思い出があります。

私は競輪学校時代も自転車競技をやっていたため、ナショナルチームの合宿や大会で競輪学校を抜ける時も何度かありましたが、大会に行く前にはみんなにメッセージ付きのお菓子をもらって「頑張ってきてね!」と応援してもらっていました。帰ってくると遅れてしまった分の勉強を教えてもらったり、ノートを写していてくれたり…… 競技が上手くいかず落ち込んでいるときは、何度も何度も励ましてくれて、話を聞いてもらい、助けられてきました。
そのおかげもあり、在学中にはジュニアアジア選手権(カザフスタン)ではチームパシュートで銅メダル、2km個人追い抜きでは日本記録を出すことができました。

本当に、本当に、110期のみんなには感謝しかありません。今でも110期の方と同じ開催になれば、相談に乗ってもらったり、ガールズトークをしたり、本当に大切な仲間であり、友達。そして、レースになれば良きライバルです。

最後に。110期の藤谷はるな選手が、6月30日に引退されました。みんなから「はーちん」と呼ばれ、たくさんの選手やファンの方から愛されていた選手です。はーちんは料理がとっても上手で、私がチョコレートを好きなので、同じ開催になった時は、手作りチョコケーキを作ってきてくれました。私が一人暮らしを始めたと言ったら、簡単に出来るおかずの作り方を教えてくれたり、恋愛相談にも乗ってもらったりと、お姉ちゃんみたいな存在です。はーちん選手、本当にお疲れ様でした。選手は引退しても、ずっとずっと友達だよ!(ちなみに「はーちん」というあだ名も、確か110期の誰かが付けたと思います)

110期で入学することができ、110期のみんなと出会うことができ、本当に良かったです。この出会いをこれからも大切にしていきます。

次の開催は
7月29日~31日/静岡競輪
8月6日~8日/四日市競輪(ミッドナイト)
です。

函館のガールズケイリンフェスティバルでは、初めて決勝に進出することができました。函館競輪でも私の名前を呼んで応援してくれる方がたくさんいて、とても力になりました! 次の目標はビックレースでの確定板、そして優勝です。

そして、久しぶりに地元の静岡競輪場を走ります!
いつも静岡競輪場はお客さんが多く、声援もすごいのでとても力になります。でも、まだ静岡競輪場で優勝したことがありません。優勝できるように精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします!

(※同期との写真は本人提供)

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【過去のコラムはこちら】

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol:1

 

【略歴】

鈴木奈央(すずき・なお)

1997年2月9日生 静岡県出身

ガールズケイリンでは110期生(ガールズ5期生)として日本競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入り、在校1位の成績を上げる。2016年7月に静岡競輪場でデビュー。2戦目の平塚で初優勝を達成した。2021年6月現在、通算9回の優勝。
自転車競技では2017年11月にUCIトラックサイクリングワールドカップ第2戦(イギリス・マンチェスター)において女子チームパシュートに出場、同種目の日本初となる銅メダルを獲得した。

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