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2022/12/04

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」122 Hunting

年内最後のG1、第64回朝日新聞社杯競輪祭が、6日間にわたって行われました。
優勝したのは青森の新山響平選手。昨年は先行して惜しくも2着で、悔しい思いをした新山選手ですが、今年は前を新田祐大選手が引っ張り、後ろを守澤太志選手、成田和也選手が固めるという絶好のチャンスを、しっかりとモノにしての優勝。
「ラインのおかげ」という新山選手のコメントを目にしましたが、あの並びを組めたのは、これまでの新山選手の走りがあったからこそ。北日本の先行選手として、大舞台で幾度となくラインを連れてきた実績が、この決勝戦につまっていると想像して、走る前から感動しました。そして、自身の積み重ねてきたもの、先輩たちの思いを無駄にしない優勝をしっかり勝ち取った姿に、さらに感動しました。
これでKEIRINグランプリには、北日本が4車乗るわけですが、このレースが、またさらなるドラマへと続いていくのか、今から楽しみで仕方ありません。

競輪祭優勝の新山響平

6日間の長い戦いは、選手もそうですが、買う側にも体力(資金)がいるものです。『ぺーちゃんねる』では5日目に出演者の皆さんがチャリロトの残高を言い合うシーンがあり、(金額はあえて伏せますが)同じ気持ちで戦っていることに勇気をもらいました。
私は競輪祭の期間のうち、4日間はチャリチャンで広島競輪のモーニング開催を放送していました。ビッグレースの前後の放送に出演するときは「競輪祭の資金を稼ぎましょう~」などと、決まり文句のように言っているのですが、だいたい、そう言ってる本人が、競輪祭の資金どころの話ではなくなっていますからね。情けない話です。

そんなこんなで今月の広島の負け(F1の2日間、モーニング2開催分)が5万円を超えたところで迎えた決勝戦。特進勝負のルーキーが人気を集めていました。残る資金は限られている中、どう頑張っても人気を買っていては取り戻せません。悩んだ挙句、「どうせ買うなら……」と、1番人気の選手を2着に固定した車券で勝負にでました。世に言う「ヤケクソ車券」ですね。
そして、レースの結果は__。
特進を決めるか!というところで、同期にかわされて2着。さらに、3着には別線の3番手選手が入り、3連単は2万7610円の万車券となったのです。私はヤケクソの極みで、2枚持っていたので、今月の広島の負け額を取り返し、本当にきっかり回収率を100%にすることに成功しました。

うまくいったから言えることですが、あの時の私のヤケク……いや、ヒラメキを本当に褒めてあげたい。気分が乗っていると、ポンポンとひらめいて、良い配当がよく当たることがありますが、逆に負け続きだと、普段なら考えられそうな狙い目も「当てたい」「取り返したい」気持ちにとらわれて、買ってもワクワクしない車券を買ってしまう。そして、外して、また落ち込む。そういう経験をしている人は、私だけではないはず。今回は負けている中でもワクワクできる車券を買えたことが、何より嬉しいできごとでした。

ただ、皆さん大事なことなのでもう一度言いますが、あくまでも『うまくいったから』こう言えるのです! ヒラメキも外せば、まさに的外れな発想。ヤケクソ車券がうまくいくことの方が珍しいと、肝に銘じておかねばなりません。
車券の世界は底なし沼。これからも末永く競輪を楽しめるように、今日もコツコツ100円から楽しんでいきたいと思います!

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
121Hunting「記憶にとらわれ過ぎない競輪予想を」
120Hunting「新人選手を追いかける楽しみ」
119Hunting「それでもリングに立ち続ける」
118Hunting「三つ巴の徹底先行が生んだドラマ」
117Hunting「競輪人生10年目!」
116Hunting「ベテラン郡英治選手の走り」
115Hunting「2時間悩んだオールスター決勝」
114Hunting「あとの祭~サマナイを振り返って」
113Hunting「吉田輪太郎のラストラン」
112Hunting「競輪イチ諦めの悪い車券」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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