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2021/07/19

P-Navi編集部

JCLロードレースツアー2021第3戦レポート

JCLロードレースツアー2021第3戦レポート

「三菱地所JCLロードレースツアー2021」の第3戦となる「広島トヨタ 広島ロードレース」が7月10 日、広島県中央森林公園サイクリングコースで開催された。
予定されていたツール・ド・熊野が延期され、第2戦からは3ヶ月以上の間が空くことにはなったが、広島県での緊急事態宣言も解消され、観客を受け入れ、別の時間帯で、ホビーライダーによるレース「JCLホビーレース」も併催するなど、感染対策は徹底しながらも、通常に近い形での開催が実現することになった。

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スタートラインに並ぶ選手たち

レースは広島森林公園の1周12.3kmの周回コースを10周する123.0kmの設定。各チーム6名までのエントリーで、9チームが参戦した。スタートラインに並んだのは53名。長く待ちわびたレースに、選手たちのモチベーションは高い。

この週、広島は警報レベルの大雨に見舞われ、開催が危ぶまれたのだが、降雨は前日までに落ち着いた。コースの状況を確認し、補修を済ませ、安全に走行できることを確認した上で開催に踏み切ることになった。スタート時刻には、路面は少し濡れているものの、雨はすっかり上がっていた。

リーグ首位であることを示す黄色いジャージ、マイヨブリヤンを着る増田成幸(宇都宮ブリッツェン)は日本代表として参戦が決まっている東京五輪の合宿のため欠場。スプリントリーダーの証、マイヨラファーレを着る小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、若手選手の首位を示す白いマイヨエスポワールを着る本田晴飛(VC福岡)がリーダーとして先頭に並ぶ。
最前列に開催地広島をホームとするビクトワール広島の選手が招かれ、紹介されたのちに、レースがスタート。


ビクトワール広島の選手らを先頭にレースがスタート

1周目から動きが生じる。名物の上り「三段坂」で選手たちが抜け出し、17 人が大きな先行グループを形成したのだ。この集団には一通りのチームが選手を送り出しており、有力選手も多く含まれていた。VC福岡は先頭に1名も選手を送り込めず、本田のマイヨエスポワールを守るべく奮闘したが、協調するチームは少なく、両集団の差は徐々に開いていく。


主要チームが選手たちを送り込んだ17名の先頭集団

このレースには、途中地元企業が支援するスプリント賞が3 回設定されている。スプリント力を誇る選手たちが顔をそろえるスパークルおおいたレーシングチームがここで脚力を見せ、1回目を沢田桂太郎、2 回目は孫崎大樹(ともにスパークルおおいたレーシングチーム)が、連続して獲得。3 回目はスプリント賞ジャージを着る小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が先頭で通過した。
2回設けられる山岳ポイントは、1 回目を石原悠希(チーム右京相模原)、2 回目を山本元喜(キナンサイクリングチーム)が先頭で通過。2 回目の山岳賞と 3 回目 のスプリント賞が 7周回目に設定されており、賞争いから、ここまで協調を見せていた先頭集団が活性化しはじめた。


積極的に先頭を引く小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)。この日レースが動くタイミングで不運にもパンクに遭い、優勝争いに絡めなかった

続く 8周目の上りで、山本大喜(キナンサイクリングチーム)がアタックし、ここから一気に状況が変わる。集団はバラバラに崩壊し、力のあるメンバーがペースアップ。ついて行かれない選手がふるい落とされていく。
この動きを経て、前方に残ったのは6名。 この新たな先頭グループには、新城雄大、山本大喜・元喜兄弟、畑中勇介(すべてキナンサイクリングチーム)と、谷順成(那須ブラーゼン)、吉岡直哉(チーム右京相模原)が入った。先ほどまでの先頭集団の中のキナンレーシングチームの4 人全員が残っており、4枚のカードを持つキナンにとっては、圧倒的に有利な展開になる。


数的不利の中でも、果敢に挑んだ谷順成(那須ブラーゼン)

「誰が行っても勝てる」顔ぶれのキナンは、次々とアタック。人数と力を生かした波状攻撃を仕掛けていく。ここに一人で反応しなくてはいけない谷は果敢にも全力で抵抗し、チャンスを模索する。
ここで元喜のアタックが決まり、単独先行を始める。最終周回に入ると、畑中と新城がするすると抜け出し、上りに差し掛かったところで畑中が新城を送り出した。ほどなく、先行する元喜に新城が合流し、先頭はキナンの2名になった。

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