眞杉匠

眞杉匠

栃木 113期
2024年競輪獲得賞金ランキング 6位

  • 『初のS級S班は、出遅れからの立て直し』

    まさかの、出遅れだった。昨年は大ブレークした1年で、オールスター競輪でG1初優勝、さらに競輪祭も制して、グランプリ初出場を果たした。24歳の大躍進は、新たな時代の幕開けさえも予感させた。しかし、初めてS級S班として迎えた今年は、練習中の落車により鎖骨骨折などの大ケガを負い、年始から大きく出遅れてしまう。「走ってみながら、治していく」ことを決意し、現状の力を出し切ることで、次につながるレースを心がけた。
    序盤の遅れを取り戻すため、レースを重ねるごとに、急ピッチで復調は進んだ。4月西武園記念では、5車連携の埼玉勢や深谷知広らを相手に、レース展開を冷静に分析して、8番手から強烈な捲り追い込みで優勝を果たした。昨年G1タイトルを初めて獲得したバンクで、今度はS級S班として初優勝。「これで流れが変われば」。ゴール後は渾身のガッツポーズも飛び出した。 再び快進撃が始まる。

    7月松戸のサマーナイトフェスティバルでは、抜け出した脇本雄太、古性優作の近畿ラインに対して「自信がなくても行くしかないし、がむしゃらに踏みました」と、粘り強い捲りでゴール線を先頭で突き抜けた。さらに、9月宇都宮の共同通信社杯では、道中8番手から内、外のコースを「怯んでも仕方ないので」と巧みに進んで、直線は弾けるように鋭く伸び、地元ビッグレースを制覇した。

    この勝負度胸と、単騎戦も苦にしない冷静で緻密なレースメイクも持ち味ではあるが、まだ「自分らしさ」を取り戻せないでいた。それは、積極果敢なレース運び。一時は捲りの決まり手が突出していたが、後半戦からは逃げも多用して、「自分のスタイル、やりたいレースをうまくできるように」強気に長い距離を踏む、攻めのレースを心がけていった。
    初出場だった昨年のグランプリは単騎で3着。今年は関東から連携豊富な平原康多と2者で参戦する。昨年に続き、出場メンバー9人中で25歳は最年少。自分らしいレースを取り戻して、16年ぶりに20代グランプリ覇者の誕生なるか__。

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