
児玉碧衣
福岡 108期
オールガールズクラシック 優勝
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「最強の挑戦者」
「優勝してグランプリを一番早く決めたい」
そう宣言した4月の第2回オールガールズクラシック。2024年のガールズケイリンG1開幕戦がホームバンクの久留米開催とあっては、誰にも主役を譲るわけにはいかなかった。大声援に包まれた決勝は、最終2コーナーで5番手から仕掛けると、大外を豪快に捲り切って完全優勝を達成した。新設された第1回パールカップを制した昨年に続き、今年もガールズグランプリ一枚目の出場権を手にする最高のスタートを切った。
だが、そこからはビッグレースで苦戦が続いた。6月のパールカップは準決勝敗退、7月フェスティバルは決勝5着、女子オールスター競輪も決勝5着、そして11月の競輪祭女子王座戦では、まさかの初日敗退を喫した。
児玉には良いときのバロメーターがある。それは「誰も気にせず、自分のレースができているとき」。自分を信じ、自分の力を出し切ることだけに集中する。その結果として、これまでもガールズグランプリ3連覇など、数多くの大記録を更新してきた。だからこそ、今年の後半戦は「チャレンジャーの気持ち」に立ち返り、レースに臨んできた。
今年も8年連続のファン投票1位に選ばれ、ガールズケイリンを支えてきた矜持もある。9年連続9回目の出場となるグランプリまで、競輪祭から約1カ月。自分らしいレースを貫き、最高の1年だったと振り返られるように、どこまで立て直すことができるか。2018年にガールズグランプリを初制覇したのは、今年の開催地である静岡バンク。過去3度グランプリを制した『最強の挑戦者』が、再び頂点を目指す。