
石井寛子
東京 104期
獲得賞金ランキング 6位
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「返り咲いた11回目のグランプリ」
「悔しすぎたが、気持ちを切らさずに」。
2013年のデビューから常にトップ戦線をけん引してきた。
ガールズグランプリに初出場を決めたのも、デビュー年の2013年。そこから10年連続で、7人しか乗れない出場権争いを制した。まさに「グランプリの常連」で、2017年には頂点にも立った。
しかし2023年、その連続出場記録は途切れてしまう。賞金であと一歩が届かず、初のグランプリ補欠を経験した。悔しさ、寂しさ、さまざまな感情が去来したが、ここまでガールズケイリンを最前線で彩ってきた「レジェンドレーサー」は、気持ちを切り替えて再起を誓った。
今年1月には岐阜でガールズケイリン史上初の通算600勝を達成。9月小松島で優勝し、こちらも史上初の全42場制覇。さらに400バンクに生まれ変わった熊本でも優勝(※500バンク時代に優勝歴あり)を果たす。前人未到の記録を次々と更新するだけではない。「グランプリを意識していた」と振り返る10月の別府4日制シリーズを優勝すると、そこから5場所連続優勝で、賞金の上積みに成功。昨年を上回る17回の優勝で、2年ぶりとなるガールズグランプリ出場を一気に引き寄せた。
あらゆる展開に対応する完成度の高い自在戦が最大の魅力だ。まるでレースをすべて操っているかのような石井の走りを、目標にあげるガールズの選手も少なくない。
返り咲いた11回目の大舞台。もちろん、これも最多出場の新記録更新だ。昨年味わった悔しさも、悲しさも必要ない。誰よりも1着を多く取ってきた。歴史を作ってきた。「パワーになる」ファンの声援も追い風にして、鮮やかな自在戦で魅了する。