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2023/05/30

P-Navi編集部

ツアー・オブ・ジャパン2023開幕!

ツアー・オブ・ジャパン2023開幕!

UCI(世界自転車競技連合)公認の国際レース「ツアー・オブ・ジャパン2023(以降、TOJ)」が5月21日に開幕した。大阪・堺から東京まで、連日レースが設定される大型のステージレースだが、コロナ禍では2020年は中止され、2021-22年は、終盤のステージのみに短縮して開催されており、8日間8ステージという、フルスペックで開催されるのは4年ぶりとなる。今年は、ステージレースの中でも格の高いUCI2.1クラスのレース(昨年は2.2のレースとして開催)として、国内10、海外から6チームがエントリーし、16チームが競い合う。

海外からは、イギリス、ルーマニア、アメリカ、ニュージーランド、マレーシア、カザフスタンから6チームを迎えた。なお、ルーマニアのソフェル・サヴィーニ・デュー・オムズには鳴海颯、グローバル・シックス・サイクリングには小山智也が所属している。
ディフェンディングチャンピオンは、このレースに強みを見せているJCLチーム右京(昨年までは「チーム右京」として参戦)のネイサン・アール。コースは、例年勝敗を決する富士山ステージで変更があり、シンプルな登坂のみになった以外は、前回と同様のレイアウト。今年もずば抜けた登坂力を持つ選手を擁するチームが有力視されることになりそうだ。

また、今年から世界トップレベルで活躍できる日本人選手を発掘・育成することを目標に掲げた 次世代ロードレーサー輩出プロジェクト「ロード・トゥ・ラヴニール」と提携し、開催地域での若い可能性の発掘をしていくことも発表されている。
初日となる5月21日の堺市は晴天にめぐまれた。伝統のオープニングレースは、2019年7月に世界文化遺産に認定された仁徳天皇陵古墳のある堺市大仙公園周回コースで行われた個人タイムトライアル(2.6km)レース。この日は、第1ステージに先立ち、午前中にツアー・オブ・ジャパン出場全チームが出走する26.8kmのショートレース「堺国際クリテリウム」が行われ、ギリシャナショナルチャンピオンのゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)が制した。

市大仙公園周回コース
堺市大仙公園周回コース

午後からは、いよいよTOJの第1レースがスタート。プロロードレーサー達の圧巻のスピードを間近で観戦できるとあって、会場及び沿道には 72,000人の観客が集結し、ボルテージも最高潮に。観客が見守る中、全選手が30秒ごとにひとりずつスタートしていく。通常は専用のタイムトライアルバイクが用いられるのだが、大会特別ルールで、タイムトライアルバイクの使用は見送られ、ノーマルバイクでのレースとなった。

まずは、午前中のレースで存在感を見せたファーガス・ブラウニング(トリニティ・レーシング)が3分9秒96をたたき出し、ターゲットタイムとなった。
その後、競輪やトラックレースでも活躍する橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)が3分9秒台をマーク。カーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)もこれに続き、3分9秒台の攻防が続くが、ベンジャミン・プラデス(JCLチーム右京)が3分8秒 94とタイムを更新した。
終盤に入ると、リアム・ジョンストン(トリニティレーシング)が3分7秒台をマーク。岡篤志(JCLチーム右京)が迫るが、コンマ22秒及ばなかった。


3分7秒台をマークしたリアム・ジョンストン(トリニティレーシング)

ここでルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)が驚異の3分6秒台を叩き出し一躍トップに躍り出た。このタイムを更新できるものはおらず、優勝が確定。トリニティ・レーシングのワン・ツーフィニッシュとなった。


驚異の3分6秒台を叩き出し優勝したルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)


日本人最高位となった岡篤志(JCL チーム右京)

優勝したルーク・ランパーティは、フランスのツール・ド・ブルターニュ(UCI2.2)で個人総合3位に入り、ポイント賞を獲得するなど、すでに本場欧州でも頭角を現している注目選手だ。
ルーク・ランパーティは「最初のステージで優勝できて、非常に良いスタートが切れたと思います」と笑顔。タイムトライアルは得意分野であり、勝機があると考えて臨んでいたという。「明日はハードなコースで、暑さも手強い存在になってきますが、頑張ってこのジャージをキープしたいと思っています」と抱負を語った。

この大会では、個人総合トップの選手がリーダーとしてグリーンジャージを、中間スプリントポイントやゴールの着順により与えられるポイント首位の選手が、ポイント賞のブルージャージを着用する。個人総合の中での若手トップ選手には、新人賞としてホワイトジャージが与えられる。


グリーンジャージを含む全てのジャージを獲得したルーク・ランパーティ

第1ステージ終了時では、ルーク・ランパーティが、全てのジャージを獲得する結果となった。第2ステージからは、本番とも言えるロードレースが展開される。

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【結果】
ツアー・オブ・ジャパン 第1ステージ・堺(2.6km 個人タイムトライアル)

1位/ルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)3分6秒34
2位/リアム・ジョンストン(トリニティレーシング)+1秒48
3位/岡篤志(JCLチーム右京)+1秒70
4位/ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチ
ーム)+2秒35
5位/沢田桂太郎(スパークルおおいた)+2秒52

【個人総合時間賞(グリーンジャージ)】
1位/ルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)3分6秒
2位/リアム・ジョンストン(トリニティレーシング)+1 秒
3位/岡篤志(JCLチーム右京)+2 秒

【個人総合ポイント賞(ブルージャージ)】
1位/ルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)

【個人総合新人賞(ホワイトジャージ)】
1位/ルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)

画像提供:ツアー・オブ・ジャパン組織委員会

トップ画像は前日会見に臨んだ5名の注目選手=左から仮屋和駿(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)、ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)、入部正太朗(シマノレーシング)、ケイラム・オーミストン(グローバル・シックス・サイクリング)、イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)

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