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2024/05/16

P-Navi編集部

Jプロツアー2024第7戦・西日本ロードクラシックDAY1

Jプロツアー2024第7戦・西日本ロードクラシックDAY1

JBCFロードシリーズの最上位リーグJプロツアーは、第7戦を迎えた。
ゴールデンウィークの開始日に当たる4月27日、兵庫県立播磨中央公園で「西日本ロードクラシックDAY1」が開催された。

この日に使用されるのは、兵庫県立播磨中央公園のサイクリングコースを利用した約7kmのコース。丘陵地帯にある播磨中央公園の地形を利用し、前半はカーブが連続して細かなアップダウンが繰り返され、後半は長い下りと高低差約100mを一気に登る。サイクリングコースとはいえ、高低差もあり、休みどころのないコース。特にコース前半は道幅も狭く、スピードの変化も多く集団はバラバラになりやすい。チーム内の分裂を避けるため、できるだけ集団前方に位置取りしたいところだ。



細かいアップダウンが続き、コーナーも多い難コース(注:1周7.2kmで開催)

DAY1のレースは、このコースを7周する50.4kmの短距離で競われる。前週に開催された「東日本ロードクラシック」に続き、重要な「クラシック」レースとなるが、距離が短いため、付与ポイントはクリテリウムと同じ配分となり、優勝者には300ポイントが授与される。
個人総合首位の証であるレッドジャージは、岡本隼(愛三工業レーシングチーム、この日は欠場)が、U23の首位の証であるホワイトジャージは。寺田吉騎(シマノレーシング)が守っている。

西日本ロードクラシックDAY1のパレード走行
およそ1周のパレード走行が行われた

パレード走行中に機材トラブルの選手が出たことから、およそ1周のパレードののち、リアルスタートを迎えた。
ショートレースとあって、序盤からいきなりのハイペース。この日同会場で開催された他のカテゴリーは1周10分台から11分台で周回していたが、このレースでは選手たちは1周9分台の高速モードで周回していた。


リアルスタート直後からペースを引き上げられ、集団は長く伸びた

集団の前方に集まったのは、昨年の優勝チームであり、大阪、堺市を拠点とするシマノレーシングチームと、同じく大阪に拠点を置く一昨年までの常勝チーム、マトリックスパワータグ、前レースを制し、トラックレーサーを多く有するスピードマンチームチームのブリヂストンサイクリングらだ。集団前方でペースを引き上げ、堪えきれなくなった選手をふるい落とし、集団の人数を絞っていく。

西日本ロードクラシックDAY1の序盤の攻防
先頭に立つのはチームブリヂストンサイクリングやシマノレーシングら

厳しい展開から、レースが大きく動いたのは6周目。アジア選手権、アジア大会でトラックレースのタイトルを持つ兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)、2022年のJプロツアーチャンピオン小林海(マトリックスパワータグ)、東日本クラシックのDAY1を制した金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)の3名が抜け出した。

金子宗平と小林海と兒島直樹
金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)、小林海(マトリックスパワータグ)、兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が抜け出した

集団を率いるシマノレーシング
3名を捕らえるべく、シマノレーシングが集団を率いて追走

後続のメイン集団はシマノレーシングが中心となって追走するが、差は30秒近くまで開く。最終周回に入り、差を20秒まで縮めたものの、先行する3名には届かなかった。

西日本ロードクラシックDAY1のゴール前の駆け引き
3人のゴール勝負となる確率が高まり、駆け引きが始まる

先頭集団はラスト1kmからの登り区間に入ると、まず金子がペースを上げた。兒島と小林もここに遅れずに続く。ラスト500mへ差し掛かると、金子が遅れ、兒島と小林の一騎討ちに。兒島のスプリント力を警戒し、振り返りながら先行する小林の後ろにピタリと兒島がつく。

ラスト300mを切ったところで、兒島がするすると一気に加速、小林が追いすがったが、力及ばず、兒島が両手を上げてフィニッシュラインに飛び込んだ。兒島にとっては、2021年以来となるJプロツアー優勝となった。

フィニッシュに飛び込む兒島直樹
両手を上げ、フィニッシュに飛び込む兒島

西日本ロードクラシックDAY1の表彰台
笑顔で表彰台に立つ兒島、小林、金子

兒島はレース後「序盤の方で集団を引いていて、引き終わって、もう止めよう(レースを降りようか)かと思うシーンもあった」と振り返った。ただ、集団前方まですぐに復活することができ、「行けるところまで行ってみよう」と思っていたら、うまく逃げに乗ることができたと言う。逃げ切った3名の中では、最もスプリント力が高い選手であったことを指摘され「一緒に逃げているふたりが強いことは分かっていたが、最後までついていけば自分に勝機があると思い、最後まで我慢して残った」と、2名の選手へ敬意を払いながら語っていたが、競り負けた小林は、兒島とのスプリント力の差を感じたと語っていたようだ。
個人総合首位、U23総合首位ともに、岡本、寺田が守っている。

寺田吉騎
U23の首位を守った寺田吉騎(シマノレーシングチーム)

この翌日には同じサーキットで、西日本ロードクラシックのDAY2が開催。
※DAY2の模様も近日公開いたします。

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【結果】
Jプロツアー2024第7戦
西日本ロードクラシックDAY1 50.4km

1位/兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)1時間13分14秒
2位/小林海(マトリックスパワータグ)+0秒
3位/金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)+8秒
4位/アレクサンドロ・アグロティス(マトリックスパワータグ)+8秒
5位/窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)+9秒

【Jプロツアーリーダー】
岡本隼(愛三工業レーシングチーム)

【U23リーダー】
寺田吉騎(シマノレーシングチーム)

写真:JBCF 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟

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【Jプロツアー2024・開催レポート】
開幕戦!鹿屋・肝付ロードレース
第2戦・志布志クリテリウム
第3戦・真岡芳賀ロードレース
第4戦・宇都宮清原クリテリウム
第5戦・東日本ロードクラシックDAY1
第6戦・東日本ロードクラシックDAY2

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