『SPIRIT OF BOSS』Vol.1
Perfecta Naviをご覧の皆様、はじめまして。元競輪選手の後閑信一です。
今回を第1回目として、これから毎月、コラムを連載させていただくことになりました。
私は今年、平成30年1月9日に、競輪人生にピリオドを打たせていただきました。今になって振り返れば、現役生活27年間は先行・捲り・追込み・マークと、時代と共にそれぞれの戦法を駆使して戦い抜いてきました。そして、40歳を機に戦法を先行捲りの自力に戻し、43歳にしてG1オールスター競輪で優勝を飾ることもできました。
47歳で現役を引退して、現在は主に競輪の解説やネット番組出演。また、競輪場でトークショーや予想会、原稿執筆やタレント活動を通して、競輪をメディアの世界から応援しています。
このような活動以外にも私としては引退セレモニーでもお話しさせていただいたように、若手の指導や育成もしていきたいという想いも強く持っています。ですから、日本自転車競技連盟や日本体育協会の資格も保有して、準備はバッチリ整っている状況。しかしながら、私の風体が怖いせいなのか!?指導や育成のお話しは少ないのが現状です(笑)。
私は高校時代から周囲の練習量の何倍もこなし、その後に人が思いつかないようなトレーニング法も編み出しました。それでアマチュア時代も、プロになってからも結果を残してきたと、胸を張って言える自信があります。
自分と向き合うことによって、他人とは違う、自分だけにある特徴や個性に気付きを得て、そこを磨き伸ばしていく毎日はとても充実していました。
「好きこそものの上手なれ!」という言葉があるように、高校1年生の16歳から競輪選手を引退する47歳まで毎日が楽しくて仕方なかったのです。
確かに、人生は山あり谷あり、ハイリスク・ハイリターンなことも幾度となくありました。実際、全てが思い描いていたようになることは少なかったですけれども、そこを諦めずに粘り強く乗り越える、それ自体が楽しいこと!私はそこに早く気付けたことも大きかったのかも知れません。ポジティブに、全てを楽しさに変換する能力!この気持ちこそが長らく上位で走り続けることができた秘訣だと、私は思っています。
心の底から好きな仕事に就ける人というのは一握りだと言います。そんな甘くない現実の中、私は大好きな競輪選手という仕事に就けたことが人生において何よりの幸せだったことを実感。そして、その感謝の気持ちを1日たりとも忘れずに、日々、想いを込めて走ってきました。そして、これからの“第二の競輪人生”も悔いなく、楽しんでいく気持ちしかありません。
今後、Perfecta Naviでは様々な内容で幅広く、時には競輪から話題が外れてしまうこともあるかも知れませんが!?現役時代と変わらぬ精神で、コラムの連載を続けていきますので、ご愛顧していただけると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
【略歴】
後閑信一(ごかん・しんいち)
1970年5月2日生 群馬県前橋市出身
前橋育英高在学時から自転車競技で全国に名を轟かせる
京都国体においてスプリントで優勝するなどの実績を持つ
技能免除で競輪学校65期生入学
1990年4月に小倉競輪場でデビュー
G2共同通信社杯は2回(1996年・2001年)の優勝
2005年の競輪祭で悲願のG1タイトルを獲得
2006年には地元・前橋でのG1レース・寛仁親王牌も制した
その後、群馬から東京へ移籍
43歳にして2013年のオールスター競輪で7年ぶりのG1優勝
長きに渡り、トップレーサーとして競輪界に君臨
また、ボスの愛称で数多くの競輪ファンから愛された
最後の出走は2017年11月10日のいわき平F1
年末の12月27日に引退を発表
2018年1月に京王閣、立川、前橋でそれぞれ引退セレモニーが行われた
現役通算2158走551勝
引退後は競輪評論家やタレントとして活躍中
長女・百合亜は元ガールズケイリン選手(102期)である
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