競輪に夢CHU Vol.10
今年、初めて静岡競輪場で開催されるKEIRINグランプリ2018、12月30日、16時30分、発走予定時刻です__一体、誰がこの“平成最後のグランプリ”を制して王者になるのか?
私は昭和63年9月に生まれました。平成元年に1歳になり、平成2年に2歳になり……少し妙な言い方になってしまうかも知れませんが、私にとって『平成』とは誰より一番近くにいた幼馴染のような存在です。そうして“当たり前”に寄り添って歩んできた『平成』という時代が間もなく終わる。まだあまり実感はありませんけれども、『平成』の終わりは確実に近付いていると同時に“平成最後のグランプリ”の発走予定時刻が迫っています。
私たち競輪ファンはKEIRINグランプリ2018までの約1ヶ月間、ああでもない!こうでもない!と、脳内でレースを何度もシュミレーションします。それはトイレの中やお風呂の中であったり、電車での移動中や布団に入っても。そう、何度も、何度もシュミレーションしてみるのです。周回中だったり、3角だったり、ゴール前だったり……繰り返し、繰り返し展開を考えて、イメージを膨らませるのです。ただ、2,200人以上いる選手の中の最強9人だけに誰が勝ってもおかしくない本当に難解なレースであります。
私の大本命は『平成』の“平”という字を姓に持つ輪界最強のオールラウンダー。ナショナルチームで脚力を磨き、進化を続ける選手たちのトレーニング方法に着目して採り入れることで、静かに、しかしながらナショナルチームの選手たちにも負けない成長を見せています。一瞬の判断力、高い競輪IQを備えた頭脳と、より進化した身体でのパフォーマンスを魅せつけて欲しい。競輪カレンダーの12月、ガッツポーズを披露している平原康多(埼玉87期)選手のKEIRINグランプリ初優勝を私は目の当たりにしたいです。
競輪の歴史は昭和23年から始まっています。そしてKEIRINグランプリの歴史は昭和60年から。そして、昭和63年……つまりは昭和最後のKEIRINグランプリはと言うと、7番車の井上茂徳さん(佐賀41期・引退)が優勝しました。現在とユニフォームカラーこそ違いますが、私の応援の後押しでもしてくれているような気にもなります(笑)。
もう1人の注目選手は唯一の『平成』生まれ、ヤングパワーの炸裂!清水裕友(山口105期)選手がどんな走りをするのだろう?思い切り良く“魅せ場”を作ってくれることへの期待が膨らみます。
車券的には近畿勢他をどう絡めていこうか……今、キーボードを叩きながらも正直なところ悩み続けているところです。
今年はご縁がありまして、KEIRINグランプリ2018静岡アンバサダーとして、静岡CS解説で活躍されている伊藤勝也さん(静岡54期・引退)とチーム静岡でPR活動をしてきました。
初めて念願だった競輪界最高峰のレースを開催することになった静岡競輪場。開催が実現することが決して“当たり前”でないからこそ、より一層、感謝の気持ちを忘れることなく、一丸となって取り組んでこられたのではないかと、思います。
好きな選手の走りを観られることも、応援の声を掛けられることも、それに選手のみなさんが走りで応えてくれることも。その全部が無限ではないから大切に想っていたいです。全てが“当たり前”ではないということを日々、心に留めておかなければと、強く感じます。何気ないこと、一つ、一つにも改めて感謝して、愛を持って、これからも競輪に関わっていくことができれば幸せです。
それでは、最後になりましたけれども。
平成最後のKEIRINグランプリ、みなさんの幸運を祈っています。
【略歴】
桜井奈津(さくらい・なつ)
1988年9月5日生
愛知県出身
青山学院大学経済学部中退
ミス東スポ2016グランプリ
KEIRINグランプリ2018 静岡アンバサダー
旅打ちが好き
全場制覇の旅は現在43場のうち31場制覇(2018年9月20日現在)
帰りの交通費がなくなるとsuicaをみどりの窓口で返却
デポジット500円を手に入れるという特技をよく使っている
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