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2021/11/29

Norikazu Iwai

グランプリ出場予定選手決定

グランプリ出場予定選手決定

107期の吉田拓矢の優勝で幕を閉じた第63回朝日新聞社杯競輪祭G1。これで12月30日の「KEIRINグランプリ2021」の出場予定選手が決まった。今年のG1タイトルホルダーとして、郡司浩平、松浦悠士、宿口陽一、古性優作、平原康多、そして吉田拓矢の6選手。残り3人は獲得賞金ランキング上位の清水裕友、佐藤慎太郎、守澤太志となった。
並びについては、関東トリオは吉田が一番前で、平原、宿口だろう。中国両者は、松浦と清水の前後は微妙な感じだが、現状を考えれば、松浦が前で戦った方が優勝に近いと思える。古性は単騎、郡司に東北勢が続くのか、佐藤と守澤が別れて郡司、古性にそれぞれが付くのか。はたまた、東北2人だけで挑むのか? まだ1カ月以上も先の話だが、興味は尽きない。

競輪祭を優勝した吉田は、早くからタイトル候補生として名を馳せていた。現在、鈴木竜士は東京に移籍しているが、当時は吉田、鈴木、山岸佳太の茨城3名が注目を集めていた。吉田の父はオールドファンには懐かしい哲也。ムラはあったものの、先行でレースを組み立てていた姿が思い浮かぶ。デビューしてからマスコミは、吉田をスターに押し上げようとしていた感がある。確かに記念でも優勝を飾るなど力は認めるが、ここ一番のG1、G2ではトップクラスとの差があった。それでも、ここ数年の地道な努力が実を結び、この結果に繋がったのだろう。あまり感情を表に出さないタイプではあるが、優勝の瞬間は高々と右手を突き上げていたのが印象的だった。

優勝した吉田以上に、今後の期待を抱かせたのが2着の新山響平だ。決勝の舞台でも堂々と先行し、マークした渡邉一成を寄せつけなかった。実は筆者、渡邉から車券を買っていた。4コーナーを回って車券も取れたと思ったのだが、ぬか喜びであった。それだけ、新山が強かったのだろう。本人もまさか吉田が外から飛んでくるとは夢にも思わなかったのではないか。ただ、このレースを見る限り、新山は来年、タイトルを獲れると確信できた。勝ちにこだわった吉田、逃げて力を出し切った新山の戦いは見応えがあった。

ガールズグランプリトライアルレースは、小林優香が底力を見せつけ、ガールズグランプリ2021の出場を決めた。ここで優勝しなければ出場できないという土壇場での強さは、さすがだ。児玉碧衣も圧倒的であった。そして、尾方真生も出場を決め、福岡から3選手が出場となった。

売り上げに関して言えば、目標の120億円を超え、121億2,332万1,400円。元々、小倉競輪場は施行者と選手会が一体となって努力している印象が強い。決勝に地元の北津留翼と園田匠が勝ち上がったのも影響があったのだろう。決勝進出したS班の松浦、郡司も、グランプリまでにはしっかりと立て直してこよう。

Text/Norikazu Iwai

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