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2024/04/12

森泉宏一

『森泉宏一の実況天国』Vol.106

『森泉宏一の実況天国』Vol.106

今年も早いもので新年度に突入。
すでに2024年の4分の1が消化されたという流れの早さに、恐ろしさを感じる今日この頃でございます。

しかし、嘆いても何も生まれません。
せっかくの新年度。仕切り直しではありませんが、目標でも掲げてみようかと。
昨今の世の中の流れを汲みまして、今年も無理なく「持続可能」なオートレース、そして車券に取り組んでいきたい所存であります。

さて、ある日の休日。筆者のスマートフォンの写真フォルダをチェックしておりました。

その中には、仕事で訪れた、浜松オートレース場で開催されたSG日本選手権の写真も。
当時の写真を眺めながら、あることを思い出しました。

筆者が浜松を訪れたのは開催最終日。
休日、そして場内では大規模なイベントが開催されていたこともあり、開門直後から非常に多くの方で賑わっておりました。

来場された皆さんは、豊富なキッチンカーの数々から購入されたグルメに舌鼓を打ちつつ、ファンファーレが鳴ると、金網越しにレース観戦も堪能。
筆者も、そんな皆さんに紛れるように金網付近でレース観戦していました。
見渡す限り、偶然にも筆者の周りは、おそらくオートレースファンではない方。あるいは、久々にオートレースを見に来た方。そんな方々に囲まれている雰囲気でした。

筆者が観戦したエリアは、1レースという早い時間帯にも関わらず、多くの来場者でかなり密集。そしてレースが始まると、皆さんご自身のスマートフォンで、レースを撮影されていました(これをされる方は非常に多かったです)。
爆音の迫力に「凄おおーいっ!!」と声を上げる方など、反応はさまざまで、どれも好意的なものばかりでした

共通していたことは、6周回を食い入るようにご覧になっていたこと。
個人的には、これが最も嬉しかったことです。
見た限り、車券を購入されていた方は、ほぼいらっしゃらなかったように見えましたが、ゴールの瞬間まで観戦されるというのは、オートレースの魅力という点では伝わるものがあったのではないかと感じたのです。

さて、その一方で、一つもったいないことがありました。
その密集するエリアから何度か聞こえてきたのが、
「せっかくだから買ってみたいんだけど、どこで何をすればいいのか分からなかったから諦めた」
「車券の購入方法が分からない」
「マークシートの使い方が分からない」

このような声が本当に多く聞こえてきました。
誰を買えばいいのか、どんな目を買えばいいのかという「予想」の類であればまだしも、イロハのイの前の段階である「購入方法が分からない」という方が非常に多い印象を覚えました。
せっかくの大規模なイベントで訪れた方々。多くの新規ファン獲得のチャンス。これは、何とかしたい。そう思いながらレースを観ておりました。

予想会などのイベントとはまた別の「車券の購入方法教えます」というブースを設けるのもアリなのではないでしょうか。
レースが始まると、一斉にスマートフォンで撮影を始めたあの光景を見ると、そんな皆さんをもう一歩「こちら側」に引き込みたい。興味を持ってもらう一歩手前まで来ている方々を逃したくない。ブースを設けてもいいのであれば、筆者が講師役を買って出たいと思うくらい。

すでにファンである方や、購入方法をご存知の方以外の、
「どんな仕組みで、どう買えばいいのか」
という、
「買ってみたいけど買い方が分からない」
という方に対して、手厚くサポートできる体制が構築できれば。

例えば、よく場内でも見かける、車券購入ポータルサイトのブースの一角にでもそういったコーナーがあれば……。
これは近々、提案してみようと考えております。
もちろん購入方法が理解できたからといって、的中するとは限りません(理解していても、なかなか的中しませんが(苦笑))。
それでも自ら考えた車券を握りしめながらレース観戦をすれば、さらにレースを観る楽しさを持てるはずです。

「もしかしたら当たるかも」

この、「もしかしたら」の時間を楽しんでいただきたいと強く願っております。

冒頭で記したように、6周回を【食い入るように】ご覧になるという下地は、すでにできているだけに、ファンの数はまだまだ大いに増えるポテンシャルはあると感じています。

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