TOP > 自転車競技 > Jプロツアー2024第2戦・志布志クリテリウム

自転車競技

一覧へ戻る

自転車競技

2024/03/12

P-Navi編集部

Jプロツアー2024第2戦・志布志クリテリウム

Jプロツアー2024第2戦・志布志クリテリウム

Jプロツアー第2戦が2月25日、初戦に引き続き、鹿児島県内で開催された。志布志市志布志町に設営されたコースで開かれる志布志クリテリウムだ。
コースは、大隅半島の東側にある志布志湾に面する志布志しおかぜ公園をスタート/フィニッシュ地点とし、L地形に設定された1周2.9km。アップダウンのないフラットコースではあるが、L字の両端が折り返しのヘアピンコーナーとなり、選手たちは1周につき2回のストップと加速を強いられることになる。距離はこのコースを20周する58kmに設定された。

志布志クリテリウム
L字型に設計されたフラットコース(画像はレース公式資料より)

レース開始までに雨が上がる予報ではあったが、小雨が降る中、選手たちがスタートラインに集まった。
最前列に並ぶのは、開幕戦で勝利し、個人総合首位の証となるレッドジャージを着た岡本隼(愛三工業レーシングチーム)と、U23トップの宇田川塁(群馬グリフィンレーシングチーム)だ。

志布志クリテリウム
レッドジャージを着た岡本隼(愛三工業レーシングチーム)とホワイトジャージ姿の宇田川塁(群馬グリフィンレーシングチーム)が先頭に立つ

その後ろには、ホストチームとなる地元のシエルブルー鹿屋のメンバーが並ぶ。
スタートが切られると、抜け出しをかけたアタックの掛け合いが始まったが、抜け出しは成立せず、集団に吸収され、動きが起こらないないままレースは進行する。

志布志クリテリウム
序盤は集団のまま推移

ラップタイム3分50秒前後という速いペースのまま、大集団が周回を重ねて行く。

志布志クリテリウム
コース両端のヘアピンカーブのたびに減速と加速を強いられ

中盤を過ぎても、大きな動きは生まれず、このまま大集団のスプリントになるのかという空気も漂い始めた。

志布志クリテリウム
集団は落ち着かず、ハイペースのまま進行する

志布志クリテリウム
コーナーごとに加速し、集団は縦に引き延ばされ、特に後方の選手のダメージが大きくなっていく

ラスト5周、山本元喜(キナンレーシングチーム)がアタック。これを契機に、各チームが動き始めた。予期されるスプリント勝負に向け、各チームが集団前方に集まりはじめ、位置取り争いが始まっていく。

志布志クリテリウム
山本元喜(キナンレーシングチーム)が仕掛けた。ここからレースが動き始めた

志布志クリテリウム
スプリントに向け、各チームが前方に集まり始めた

ラスト3周、風間翔眞(シマノレーシング)が単独先行に入ったが、1周で吸収された。
ラスト2周、キナンレーシングチームが集団先頭を固め、ゴールへの態勢を固め始めた。

志布志クリテリウム
キナンレーシングチームが前方を固める


工場が立ち並ぶ志布志のコース。河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)が飛び出した

各チームがゴール準備を進める間隙を縫って、河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング)が加速。その河野を追い、冨尾大地と寺田吉騎(共にシマノレーシングチーム)も飛び出す。

志布志クリテリウム
先行する3名を追い、追走する集団

ラスト2kmを切り、寺田が河野を捕らえた。寺田はそのまま河野をかわし、単独で先頭に立った。追い上げて来た集団は冨尾や河野を飲み込み、寺田を追う。

志布志クリテリウム
なおも先頭を行く寺田吉騎(シマノレーシングチーム)をスプリンターたちが追い上げる

最後のヘアピンカーブを先頭でクリアした寺田は、まっすぐにフィニッシュを目指す。追う集団からはスプリンターたちが放たれ、寺田に迫る。
スピードに乗った寺田は見事に逃げ切り、1秒の差を残してガッツポーズでフィニッシュラインを越えた。寺田にとってはJプロツアー初勝利となった。

志布志クリテリウム
見事に逃げ切り、ガッツポーズでフィニッシュ。寺田はJプロツアー初勝利を収めた

寺田は表彰台で「Jプロツアー初優勝ということで、すごく嬉しいです」と笑顔を見せた。「スタートからチーム一丸となって動いてくれて、力を残すことができた」と感謝を述べ「最後は河野選手が飛び出して、キレのある走りで、追わなくてはいけないと思って、追ったら(メイン)集団が離れたので、これは行くしかないと思った」と、レースを振り返った。今後の自信になる大きなステップとなったに違いない。

志布志クリテリウム
優勝した寺田、2位の孫崎大樹(キナンレーシングチーム)、3位の松本一成(チームサイクラーズスネル)

前日の覇者となった岡本は、不運にもゴール直前に接触があり、この日の順位を落としてしまった。個人総合首位は、初戦で2位だった小野寺玲(ヴィクトワール広島)の手に移った。U23の首位もこの日優勝した寺田に移っている。

志布志クリテリウム
上位成績が入れ替わり、ルビーレッドジャージは小野寺玲(ヴィクトワール広島)が、ネクストリーダージャージは寺田が獲得した

続くレースは、3月に栃木で開催される真岡芳賀ロードレース。JBCFとしては初開催となる。栃木らしいにぎわいの中のレースとなることだろう。

***************
【結果】
Jプロツアー第2戦
志布志クリテリウム(58km)

1位/寺田吉騎(シマノレーシングチーム)1時間18分13秒
2位/孫崎大樹(キナンレーシングチーム)+1秒
3位/松本一成(チームサイクラーズスネル)+2秒
4位/黒枝咲哉(スパークルおおいたレーシングチーム)+2秒
5位/小野寺玲(ヴィクトワール広島)+2秒

Jプロツアーリーダー
小野寺玲(ヴィクトワール広島)

U23リーダー
寺田吉騎(シマノレーシングチーム)

中間スプリント賞
1回目/草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
2回目/福迫倖輔(シエルブルー鹿屋)
3回目/松本一成(チームサイクラーズスネル)

写真:JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)

***************
【Jプロツアー2024・開催レポート】
開幕戦!鹿屋・肝付ロードレース

ページの先頭へ

メニューを開く