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2020/12/29

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター 75 Hunting

2020年も残すところ僅か。
今年1年で私の車券は大きく変化しました。それは春頃のコラムでも書きましたが、ステイホーム中に勝負レースを見極める努力をしてみた結果かも知れません。車券は相変わらず、つい勢いで買うことも多いですが、資金配分が少し巧くなってきたような気も。資金配分と共に、購入金額が増えたのは7車立てレースが増えたこと。そして、チャリ・ロトのチャリカチャージバックキャンペーンのせい__もとい影響もかなり大きいでしょう。7車立てで固い配当も増え、そのような中、1度に10万円という金額をチャージすることで、潤沢な投票資金ができ「厚く張る(車券を買う)」ということに挑戦できるようになっていきました。これまでも損しないように、ガミらないように、枚数を増やすということはありました。でも、このレースは固い!そう信じて、2車単に1万円ドーンッ!と、買うというのは初めてのことでした。1.5倍でも感謝感激!2倍つくなら万々歳!という気持ちで本命に想いを託していました。
10万円チャレンジと銘打って、ドキドキしながら買っていたのが11月には30万円チャレンジに!こうなると段々、感覚が狂っていきますね。慣れない金額に食傷気味になることもありました。今年で競輪を買い始めて7年。競輪はギャンブルだと分かっていたはずですが、そのギャンブル性を身を以って体験したそんな1年でした。公式サイトにもある「車券にのめり込みすぎる方」というのはこういう気持ちになっている人のことなのかも知れないと、少し思っていました。正直に言うと……車券を買って、結果だけ確認して、ハズレていたら、レースすら確認しないなんてこともあったのです。そんな競輪にというより賭けることにアツくなっていく心に久しぶりに刺さったレースがありました。

12月21日小倉競輪ミッドナイトのA級決勝戦。そこには今年、私が気になっていた選手たちが勝ち上がっていました。谷和也(大阪115期)選手、晝田宗一郎(岡山115期)選手です。谷選手は夏に和歌山競輪での走りを見て以来、いつかコラムに書きたいと、思いを秘めていた選手。晝田選手はミッドナイトでの積極的な先行に大変お世話になっていました。
決勝戦、谷選手は佐川翔吾(大阪94期)選手と高間悠平(福井95期)選手、堺文人(和歌山85期)選手との近畿ライン4車。相手はルーキーの阿部将大(大分117期)選手と那須久幸(福岡71期)選手の九州ライン、晝田選手は単騎でした。ラインの長さのアドバンテージがあった谷選手ですが、阿部選手の突っ張りに先行のタイミングを逸し、捲りに構えます。単騎で先捲りを打った晝田選手がホームで仕掛け、そこに谷選手も乗り、バックからは激しいもがき合いに。そのもがき合いは最後の直線まで続き、谷選手の番手から佐川選手が外で伸びての1着。もがき合った2人は谷選手が2着、晝田選手が3着という結果になりました。
みんなが力を出し切った凄く良いレース!
見応え、ありまくりの決勝戦。好きな選手の力を出し切る競走、それに抵抗した選手のこと、マークした選手のこと、全てを記憶していたくなるレースでした。でも、3着がなかった……お世話になっている晝田選手の3着がまさかの抜け。嘘でしょ!と、思いながらハッ!と、したのです。
「私はこういうレースが好きで、こんなレースが見られる競輪が好きだから車券を買っていたんだ」と。
車券を買って、ハズレたからレースも見てない?ふざけるなっ!凄い面白いレースだったかも知れないんだぞ!俺たちのレースをちゃんと見てから落ちこめ!そう言われた気がしました。
賭けることに気持ちがいき過ぎて、競輪の魅力をないがしろにしていた私に競輪の面白さをもう1度、教えてくれた1戦でした。
100円から楽しめる競輪。賭け方楽しみ方は人それぞれです。でも、やっぱり他のギャンブルにはない競輪ならではの面白さ、魅力を改めて探しにいこうと思います。
2020年は『恋して競輪ハンター』というより『賭けて競輪ハンター』だったかも知れません。初心に戻って、2021年はたくさん競輪に恋していきたいです!

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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