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2021/04/21

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター 83 Hunting

4月13日から3日間、松戸競輪場において『第8回ニコ生チャリチャンカップ』が開催されました。レギュラーで出演している「チャリチャン@チャリロト」の冠杯も8回目。過去の優勝者を振り返ったとき、現在S級で活躍している渡邉雄太(静岡105期)選手がA級戦で優勝していたりと、地道に続けてきたこの番組にも歴史(と言うと、大げさかもしれません…)ができているのを感じました。70年を超える歴史のある競輪界の片隅で、競輪ファンのみなさんの中に「チャリチャン」の存在が少しでも刻まれているのかと思うと、感慨深いですね。
そして、今回のチャリチャンカップのA級優勝は木村弘(青森100期)選手でした。決勝は大量落車で大波乱。それでも3日間の木村選手の走りは素晴らしいものでした。今回はそんな木村選手の走りを振り返ります。

初日特選の木村選手は前受けからの組み立て。残り2周半で古屋琢晶(山梨90期)選手を少し突っ張るも、引いて中団を取り、人気を集めていた松坂侑亮(神奈川115期)選手は後方に。そして、松坂選手の仕掛けに合わせるように打鐘めがけて踏み上げるも、古屋選手に突っ張られて、再び中団。残り1周で、再び仕掛けた松坂選手に対して、中団から先捲りを打って、先行する古屋選手を捕らえます。最後は番手の平沼由充(福島83期)選手にかわされたものの、何度も使えるその脚力、その走りに惹きつけられました! 脚力を活かした位置取り、そして捲り。徹底先行のイメージが強かった木村選手ですが、こんな走りもしているんだ!と発見があったレースでした。

2日目準決勝は残り2周から先頭に立ち、そのまま丸2周マイペース先行。後方に置かれた捲り選手は車が出ず。ゴール前で中を割られるも、2着で決勝進出。これぞ木村選手!と、先行好きの私は大興奮の一戦でした。
決勝に勝ち上がったのは、何と初日特選と同じメンバー。初日は後方に置かれてしまった松坂選手が、初日のリベンジなるかどうか、木村選手とのがっぷり四つな先行争いがあるのか。同じメンバーでの再戦ということで、ワクワクしました。

第8回チャリチャンカップのA級決勝ゴールシーン

初手の木村選手は中団から。残り2周半から松坂選手が踏み上げて先頭に立ちますが、それを木村選手はすかさず叩き、松坂選手を越えて主導権を奪取。3番手におさまった松坂選手は、残り1周手前でもう一度仕掛けていきますが、この残り1周の地点で落車が発生。逃げていた木村選手は落車に巻き込まれることなく、先頭でゴールして優勝。しかし、大量落車ということもあり、笑顔のない優勝インタビューとなりました。

み、見たかった~!!!!!!!!
残り1周で松坂選手が仕掛けた後、木村選手を越えられたのかどうか。それとも、壮絶なもがき合いになったのか。あのままレースが続いていたら、一体どうなっていたのでしょうか。残念ながらその結末を見ることはできませんが、その分、いつまでも記憶に残る一戦となりました。
木村選手は来期またS級の舞台へ。そして、今回リベンジはお預けになった松坂選手も来期から初のS級に昇格します。一つ上の舞台でも、二人の対戦がまた見られたらいいなと思いながら、これからも木村選手の走りに注目していきたいです!

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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