JCLロードレースツアー2021第6戦レポート

三菱地所JCLロードレースツアー2021の第6戦「山口ながとクリテリウム」が9月11日、山口県長門市で開催された。このツアーのレースは、前回のオートポリスロードレースから1カ月ぶりの開催となる。
長門市でプロ選手を迎えたリーグ戦としてロードレースが開催されるのは今回が初めて。コースとして設定されたのは「山口国立劇場ルネッサながと」の外周路。1周800mと非常にコンパクトなコースを50周する40kmで競われる。
コースの道幅は狭く、コーナーが連続し、スピードに乗せられる直線路も短い。テクニックが求められると同時に、集団が強調して差を詰めるといった展開などは考えられにくい。そのため位置取りが重要になるであろうし、各チームがこのコースに適した走り方を模索することになるだろう。これまでのレースとは異なる展開が予想された。
コーナーが多く、テクニックの必要なコースレイアウトが選手を悩ませた
スタートラインには、各カテゴリーの成績首位であることを示すリーダージャージを着た選手たちが並ぶ。個人総合成績の首位のイエロージャージは畑中勇介(キナンサイクリングチーム)が着用。畑中が同じくスプリント賞のブルージャージも有するが、この日は繰り上げで新城雄大(キナンサイクリングチーム)が着用する。山岳賞のレッドジャージは、山本元喜(キナンサイクリングチーム)、新人賞のホワイトジャージは宇賀隆貴(チーム右京 相模原)が着用し、スタートラインに立った。
この日は新型コロナウィルスの感染状況から、山口県に緊急事態宣言は発令されていないにしても、会場での観戦自粛とYouTubeのライブ中継での観戦のお願いがアナウンスされ、静かなサーキットになった。
江原達也長門市長をスターターにレースがスタート
スターターは長門市の江原達也市長。12時に号砲が鳴り、53名の選手がスタートした。
まずは最前列から宇賀隆貴(チーム右京 相模原)と、ベテランの中島康晴(キナンサイクリングチーム)が抜け出し、先行。2周目に吉岡直哉(チーム右京 相模原)が合流して3名の先頭集団が形成された。
先行していたメンバーの中で吉岡直哉(チーム右京 相模原)が転倒。レースを去る結果に
さらに、メイン集団から、小坂光(宇都宮ブリッツェン)が合流、先頭が4名になったが、コーナーで吉岡が転倒し、そのままレースから去ることになってしまった。
逃げ集団がメイン集団と差が付き始めたところで、宇都宮ブリッツェンから小野寺玲、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)も合流し、先頭集団は宇都宮ブリッツェンからの3名を含む5名となった。宇都宮ブリッツェンにとっては、絶好の展開だ。
形成された5名の先頭集団
キナンの選手たちを先頭にペースアップ
メイン集団はキナンサイクリングチームがコントロール。だが、逃げ集団との差はジワジワと開き、30秒に。道幅が狭く、コーナが繰り返されるテクニカルなコースであり、スピードのアップダウンも激しく、後方にいるほど、選手たちは影響を大きく受け、脚力を消耗していく。メイン集団はジリジリと伸びていき、後方では、集団に食らいつけなくなる選手も出てきてしまう。だが、1周回は800mしかない。メイン集団の後方が先頭の選手たちの視界に入ってきてしまった。
先行する集団を追いあげる追走集団
先頭集団はハイペースで周回をこなし、メイン集団からこぼれた選手をラップし始める
20周回目の周回賞を阿部が取りに行くと、このペースアップで、先頭集団がメイン集団の後方の選手たちに追いつき、飲みこんでしまった。メイン集団前方では、集団をコントロールしてきたキナンを中心に15名ほどが追走集団を作り、先行する。
この段階では先頭集団の後に、ラップされたメイン集団の後方、そしてペースアップし、先頭を追う集団、と800mの短いコースの中に3グループが10秒程度のギャップで走るという、混沌とした状況になってしまった。
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