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2019/01/11

Shinichi Gokan

『SPIRIT OF BOSS』Vol.4

『SPIRIT OF BOSS』Vol.4

Perfecta Naviをご覧の皆様、後閑信一です。
少し遅くなってしまいましたけれども、新年あけましておめでとうございます!今年もどうか宜しくお願い致します。

今回は昨年末のKEIRINグランプリ2018(静岡競輪場)を振り返ってみたいと思います。
戦前から近畿4車の鉄壁ラインを、関東2車と単騎の3人がどう攻略するか?が焦点となっていましたが、考えられたのは至ってシンプルな展開。平原康多(埼玉87期)選手や清水祐友(山口105期)選手が近畿ラインを分断するのか?果たして脇本雄太(福井94期)選手のスピードに飛びつけるのか?そんな想像を膨らませていたのではないでしょうか?
グランプリの前夜祭も欠席して、ナショナルチームの合宿に参加していた新田祐大(福島90期)選手と脇本選手がさらにパワーアップしているのではないか?日本の寒い冬に対して、アメリカのマイアミは気温25〜27℃と、温暖で身体を作るには最高の環境。それを考えると、新田選手と脇本選手はどれだけパワーアップしているのだろうか?と、私は恐ろしさにも似た気持ちになっていました。それは昨年の新田選手が同じ時期に、マイアミ合宿後に日本の競輪を走った時の桁外れ、次元の違うスピードを見ていたからです。一昨年〜昨年の年明け間もない頃は“新田一強時代”とまで言われ、四日市G1全日本選抜競輪を優勝しました。そのことを思い出すと今回も?と、そのイメージは拭い去ることは難しいもの。そして、新田選手と共に、合宿をしていた脇本選手は普通に追走しているだけでも離れてしまう先行力。その後ろを平原選手が取り合う展開になれば、完全に後ろは離れてしまい、単騎の3選手が浮上してくるというように考えられた競輪ファンも多かったのではないでしょうか?

前回も書きましたが、私はKEIRINグランプリ2018の記者会見場(前夜祭)に足を運び、直接、選手の表情を見て、生の声(コメント)を聞きました。その中で清水選手の「見せ場を作ります!」という言葉からは、今回はあくまでも自力での見せ場だというように感じました。ただ、グランプリ初出走の清水選手があの大舞台で、取り乱さずに仕掛けることができるかどうかが鍵。となると、私の中では脇本選手の2番手を狙いに行く可能性があるのは平原選手。全てが研ぎ澄まされている浅井康太(三重90期)選手はそれが崩れた間に隙を突いて、しなやかで鋭い決め脚で決着というシーンも思い浮かびました。
いわき平G1オールスター競輪、8月から実戦(競輪)を離れている新田選手は展開に関係なく、とにかく一発に懸ける世界基準の走破壊力!
近畿ラインは鉄壁!脇本選手が主導権を取り、三谷竜生(奈良101期)選手、村上義弘(京都73期)選手、村上博幸(京都86期)選手が出切ってしまったら、他のラインは簡単に太刀打ちすることはできない。
そんなことを考えながら、どのようなドラマが生まれるかという期待も抱いて、私はKERINグランプリ2018の号砲を待っていたのであります。

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