恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」153 Hunting

ひと月の半分、家を空ける出張ざんまいだった2月が終わり、少しのんびりな3月がやってきました。
最近、追いかけようと思っていた選手が2人います。
まず一人目は、以前のコラムで書いた奈良の田中大我選手。あの後、見事に特別昇級を決め、S級デビューを心待ちにしていました。
そして、もう一人は佐賀の山口敦也選手です。山口選手を見たのは玉野記念。2次予選7着で、勝ち上がりを逃がしていましたが、翌日は1着。レース後の共同インタビューで、状態の良さから勝ち上がれなかった悔しさを吐露していました。最終日も、北津留翼選手の捲りにマークし、ゴール前も迫る勢い。これは次走が狙い目だ、そんな雰囲気が出ていました。
偶然にも、その2人が斡旋（あっせん）されたのが、3月11日からの福井F1。2選手とも頑張ってくれたら、3日間でウハウハだ！　コラムに的中自慢を書いちゃうぞ。そんなことを想いながら、車券に闘志を燃やしていました。

ここからは、「心の声」でお届けします。

◆初日
田中選手のS級初戦。地元、高間悠平選手を連れて、カマシになるなら差し目から勝負だ＿＿。
へっ、田中選手が押し切り！　強い！　こんなにやれるのか！
ひいいいん、ハズれた、ごめんなさい。

次の山口選手は取り逃さないよ！
今日は番手か。よしよし、突っ込んでくるぞ、1着でフォーメーションだ＿＿。
よし、1着！
あれ、待って！
2・3着の、この組み合わせがない！　なんで？　ない！　なーい！
えーん、ごめんなさい～！

3月11日福井F1（初日）8R結果
3月11日福井F1（初日）9R結果

◆2日目
共に着外のため割愛。

◆3日目
田中選手を最終日も狙おうと思っていたけど、外枠でこれは厳しいか。
ごめんだけど、別線の中島詩音選手ラインから行ってみよう＿＿。

田中選手が中団になってからの、へっ？　古賀勝大選手が単騎ガマシ！？
それを追いかけた中島選手を、おおお抜いたああああ、田中選手がS級戦2勝目！
中島選手ラインと組み合わせて2万！　「中」ボックス！
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。もうホントにごめんなさい！
もう、とり逃したくないの。もうこんな思いは絶対いやなの。
とりあえず10Rで、山口選手→全→全は、お金がないから、3連複でおさえるの。
今日も単騎か。福井は先手有利っぽいし、先行の後ろから、よし、今度こそ大丈夫＿＿。

違う違う、逃げてるラインが一番違う。
中団やり合わないで、あー、山口選手が浮いちゃう。ムリーっ！

3月13日福井F1（最終日）9R結果
3月13日福井F1（最終日）10R結果

と、いうことで山口選手は1勝、田中選手は2勝もしたのに、全く車券は取れずに、負債を積み上げ続けた3日間でした。これなら、応援車券だけでも買っとけばよかったという後悔と未練がましさが生まれるのも、嫌なところです。

「車券へたくそでごめんねえ」と、思わず選手に謝りたくなることがあります。
応援している選手の頑張りに、自分の車券が応えられない罪悪感＿＿。
みなさんも、こんな気持ちを抱いたことはありますか？　それとも私だけなのでしょうか。
この選手を狙っておいて、この車券を外すの？！という時は、心の底からどうしようもないほどに「自己責任だなあ」と、反省するとともに、ヘコみます。
この悔しさは、もちろん次走でリベンジ！
特に山口選手は、次走が地元の武雄G3（3月28日～31日）。これは4日間、勝負レースとなりそうです。
選手たちの走りに、しっかり車券を当てて応える。競輪ファンとして、諦めないで戦いたいと思います！

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
152Hunting「三谷竜生の地元記念連覇」
151Hunting「大我くんから田中大我選手へ」
150Hunting「北井選手の異次元の強さ」
149Hunting「2024年万車券初め」
148Hunting「広島記念で帯チャレンジ」
147Hunting「玉野競輪初のS級ミッドナイト」
146Hunting「この涙を忘れない」
145Hunting「並びの思惑」
144Hunting「都築巧選手の完全優勝」
143Hunting「私たちのオールガールズクラシック」