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2024/04/25

岩井範一

激戦必至!ガールズケイリンのG1戦

激戦必至!ガールズケイリンのG1戦

ガールズケイリンのG1「第2回オールガールズクラシック」が26日から3日間、久留米競輪場で開催される。昨年新設されたG1のひとつで、佐藤水菜が初代の女王に輝いた。その佐藤はパリ五輪を間近に控え、今回は欠場。太田りゆ、梅川風子も同じく参加しない。
と、なると優勝候補は限られてくる。初日の「ティアラカップ」には児玉碧衣、久米詩、坂口楓華、吉川美穂、尾方真生、石井寛子、柳原真緒が出走する。その中で注目と言えばやはり、児玉だろう。今年の児玉は2月に体調を崩し約1カ月の欠場を余儀なくされた。3月の「ガールズケイリンコレクション取手ステージ」は惨敗を喫するなど本来の動きが見られなかった。ただ、4月に入ると玉野、松山で連続優勝するなど、徐々に状態は良くなってきている。ホームバンクの久留米開催ということもあり、否が応でも気持ちは入っている。

児玉碧衣
児玉碧衣選手

児玉のライバルとなるのは、坂口楓華だろう。「ガールズケイリンコレクション取手ステージ」でビッグレース初優勝。その後も平塚、四日市を完全優勝。今年は28走し26勝という規格外の強さを見せつけている。コレクションを勝ったことで自信をつけたようだ。身体も一回り大きくなったように、パワーも十分についた。児玉より前に位置して、児玉の仕掛けより先に動くことができるかどうかがポイントになろう。

坂口楓華
坂口楓華選手

ここ最近は、本来の動きが見られていない久米は、どう立て直してくるか。すっかりベテランになった石井寛子は相変わらず、レース運びがうまい。円熟味を増した走りで初のG1タイトルを虎視眈眈と狙っている。吉川も安定感は認めるが、果たしてどうか?

ティアラカップ組以外からは、小林優香、日野未来、尾崎睦、小林莉子あたりが候補に挙がる。児玉の先輩である小林優香は復調気配が感じられる。日野は先行に意欲的であり、なおかつ末の粘りもしっかりしてきた。石井同様にレース運びがうまく後方に置かれる心配は少ない小林莉子も一瞬のキレはある。

久留米開催となったが、久留米には小林優香、児玉のほか、尾方、林真奈美、廣木まこがいる。ガールズケイリンが始まって10年以上が経つが、久留米ほどトップレーサーが生まれた競輪場はないだろう。それだけ練習環境などが良い証拠と考える。

ここを勝てば年末の「ガールズグランプリ2024」出場権を手に入れることができる。この時期に出場が決まると、今後の調整スケジュールが立てやすくなる利点がある。児玉にとっては正念場のシリーズになるだろうし、坂口もビッグレースではなく、G1タイトルが欲しい。両者がダブル優勝候補ではあるが、筆者的には華があり、魅せるレースができる日野あたりの頑張りに期待したい。

Text/Norikazu Iwai

Photo/Perfecta navi編集部

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