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2021/04/27

P-Navi編集部

シクロクロス全日本選手権(女子エリート)

シクロクロス全日本選手権(女子エリート)

長野県飯山市の長峰スポーツ公園を舞台に11月29日、第26回全日本シクロクロス選手権が開催された。非常に厳しいコンディションの中での開催となり、ドラマチックなレースとなった。注目の女子、男子エリートカテゴリー(成人)のレースをレポートする。

全国には地域が開催する複数のシクロクロスのシリーズ戦があり、この飯山の長峰スポーツ公園はシクロクロスミーティングという、長野、山梨、静岡を舞台としたシクロクロスのシリーズ戦の中で用いられている。クロスカントリースキーでは有名な運動公園内に設営され、高低差もある上に、アスファルト、草地、林、丸太の階段など、変化に富んだ環境を生かして設営され、難易度の高いコースだ。豪雪地帯ということもあり、雪が積もる中でレースが開催されることもある。2015年の全日本選手権でも使用されており、この飯山のコースは日本のメジャーコースの一つといえる存在だ。また、日が暮れてから実施されるナイタークロスも有名。ちなみに、28日の夕刻にはナイタークロスも併催された。
この会場を用いた2019年11月のレースで、女子は今井美穂(CO2bicycle)が、男子は前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)が優勝を飾っている。

今回のコースは1周約2.9km、高低差30m。斜面が多く組み込まれ、キャンバー(斜面上を走る)エリアが多い。今年は、さらに大斜面のキャンバーも初めて組み込まれ、難易度がアップ。ただし、テクニカルな要素主体になったわけではない。180mの舗装道路区間も加えられ、コース内の舗装路は600mに達する。テクニックだけでなく、スピードを求める総合力を問うコースに仕上げたという。


キャンバーが多く設定された難コース


スタート後すぐの泥エリア。転倒も多発し、前方を塞がれると大きなタイムロスにもつながりかねない

28日の午前中には、マスターズの全日本が同コースで開催。コースの難しさに加え、気温が下り、雨と雪もぱらついたため、路面はウェットに。ぬかるみの重さと、泥の滑りやすさに苦しめられ、過酷なレースになった。
女子エリートは男子U23との混走形式で開催された。この日は雨も上がり、前日に比べると泥が少し乾いたが、その分の重さを増し、タフなコンディション。
注目が集まるのは、今井美穂。11月に開催されたMTBクロスカントリーの全日本選手権に優勝、3連覇を決め、五輪の日本代表に内定。前週のシクロクロスマキノ高原で優勝も果たしており大本命だ。


今井美穂(CO2bicycle)※11/22マキノ高原にて

3連覇をかけて臨む松本璃奈(TEAM SCOTT Japan)は地元長野での開催とあり、連覇達成への思いも強いだろう。


小林あか里(信州大学)※11/22マキノ高原にて

同じく長野県の信州大学に籍を置きながら、スイスで世界のトップ選手たちとトレーニングを積んでいる小林あか里(信州大学)も地元からの参戦。シクロクロスはこのシーズンから初参戦だが、強さを見せている。


與那嶺恵理(OANDA JAPAN)※11/22マキノ高原にて

さらには、シクロクロスには久しぶりの参戦だったにも関わらず、前週のマキノで強さを見せつけた與那嶺恵理(OANDA JAPAN)。本場ヨーロッパでレースに参戦するロードの日本チャンピオンである與那嶺は、今回取り入れられた舗装道路区間にも利があるだろう。ロードで五輪日本代表に内定している。

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