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2021/10/18

Nao Suzuki

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.5

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.5

こんにちは!鈴木奈央です。
私は今、フランスのルーベに来ています。2021年のトラック世界選手権大会が行われるためです。日本もだんだんと寒くなってきましたが、フランスのルーベもかなり寒く凍えています(笑)。


フランスでのロードトレーニング中の写真

自転車の大会でフランスに来るのは初めてですが、高校の修学旅行でフランスに来たことがあったので、フランスは2回目です! 修学旅行で来た時は、パリに泊まり、シャンゼリゼ通りで、みんなで買い物をしたり、ルーブル美術館やエッフェル塔、凱旋門など有名な箇所に行きました! 中でも私が一番気に入ったのは、ノートルダム大聖堂です。ステンドガラスがとても綺麗でたくさん写真を撮りました! 今でも良い思い出です。
今回は世界選手権で来ているので、もちろん観光はできませんが、ルーベの街は初めてなので、どんなところか楽しみにしています。

本題に戻ります。
中距離は9月頃から練習で世界選手権の国内選考を行っていたため、競輪は何本か欠場してしまいました。楽しみに待っていてくれた方もいたと思いますので、欠場するのは心苦しかったのですが、毎年、世界選手権を目標として自転車競技も続けているので、ご理解いただけたら幸いです。
国内選考ではマディソンに出場できることになり喜んでいたのですが、蓋を開けてみると世界選手権に出場できる日本のマディソンの枠がなかったのです。その原因としては、コロナの影響で例年よりも大会に出場できなかったことや、特別ルールにより例年とは違う枠取りになっていたためです。そのため、日本中距離女子に与えられた枠はオムニアム、スクラッチ、エリミネーションの3種目となり、その全てに梶原悠未選手が出場するため、私はそのリザーブで今年の世界選手権に行くこととなりました。
欠場する国が出たら、繰り上がりでマディソンに出場できる可能性もゼロではないので、もし繰り上がれた際は、今までの練習の成果をしっかりと発揮して、入賞を目指して頑張りたいと思っています。そしてリザーブとしても、いつでも走れるようしっかりと万全な状態で大会に向け調整する予定です。

今までの世界選手権の中で、一番悔しい、何とも言えない気持ちで大会を迎えます。リザーブなら行きたくないな……などと色々考えて、悩んでしまった時もありました。ですが、もし出場ができなかったとしても、世界選手権のレースを生で見ることで、学ぶことは沢山あると思い、リザーブを受け入れました。もちろん、出場できることが一番ですが、フランス・ルーベに来たからには、一つでも多くのことを学び、日本に帰りたいです。


ロードトレーニングでは、フランスからベルギーの街まで行きました

世界選手権から帰国してからの予定は、11月に競輪祭(ガールズグランプリトライアルレース)が控えています。昨年は、ギリギリで決勝に上がることができました。今年の目標は、決勝に上がり直線で良い勝負をして確定板に乗ることです。少し長い間、競輪から離れていますが、また応援していただけたら嬉しいです。

コロナの影響で我慢しなくてはいけないことがあったり、起きなくても良かったことが起きてしまったりと、嫌な思いもしましたが、コロナのおかげで学べることも多くあったと思います。マイナスな考えは良くないので、物事をプラスに考え良い方向に向かうことを願います。

今回は今の私の素直な気持ちを書きました。

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【過去のコラムはこちら】
鈴木奈央の「自転車ストーリー」
Vol.4
Vol.3
Vol.2
Vol.1

【略歴】

鈴木奈央(すずき・なお)

1997年2月9日生 静岡県出身

ガールズケイリンでは110期生(ガールズ5期生)として日本競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入り、在校1位の成績を上げる。2016年7月に静岡競輪場でデビュー。2戦目の平塚で初優勝を達成した。2021年6月現在、通算9回の優勝。
自転車競技では2017年11月にUCIトラックサイクリングワールドカップ第2戦(イギリス・マンチェスター)において女子チームパシュートに出場、同種目の日本初となる銅メダルを獲得した。

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