グランプリまであとわずか!
いよいよ頂点を決める「KEIRINグランプリ2022」(12月30日・平塚競輪場)のカウントダウンが始まった。優勝賞金1億2,380万円(副賞を含む)と名誉を賭けた争いは、その年に最も活躍した9選手がしのぎを削る。昨年出場した選手の内、7人が同じ。替わったのは新田祐大と新山響平。新田と新山を含め東北勢は4人となった。別線は脇本雄太に古性優作の近畿勢。平原康多、郡司浩平、松浦悠士が単騎の構成だ。
先日開かれた共同記者会見で、皆が一番知りたかった東北勢の並びが決まった。一部では2対2に分かれるのでは、とも言われていたが、新山を先頭に新田、守澤太志、佐藤慎太郎で、まとまることになった。問題なのは3、4番手だ。実績から考えて、3番手は佐藤という見方が多かった。しかし、蓋(ふた)を開けてみれば、守澤が3番手。これは現在の調子が関係していると思われる。佐藤の心意気を感じた。佐藤自身、若い時は並びに不満もあっただろう。そんなこともあり、後輩にチャンスを与えたのだと思っている。しかし、穿った見方もできる。展開は新山が相当早めに踏み出すはず。新田が脇本や平原、郡司の捲りに合わせて番手捲りを放つ。そう考えると、佐藤のポジションは実質3番手である。平塚バンクの特性を考えれば、4コーナー入り口で3番手があれば十分、優勝を狙える。
東北勢をすんなり出させては苦しい脇本がどう出るか? 東北勢の二段駆けが目にみえているだけに、後方からでは届くまい。ここは先行勝負も視野に入れている。となれば、単騎の平原、郡司、松浦の捲り頃になりそうだ。ただ、3者とも後ろに誰がいるか。単騎3人が流れの中で並ぶことも十分にあり得る。
単騎3人の中で、最も期待値が高いのは郡司だろう。ホームバンクの川崎が改修中で、平塚バンクで練習しているアドバンテージがある。この時期、それこそグランプリの発走予定時刻である午後4時30分に合わせて身体のコンディションを持っていくこともできるだろう。風向きや気温など8選手が分からないことを知っているだけでも、優位にレースを進めることができる。
また、心情的には平原に勝ってほしい。神山雄一郎がグランプリに縁がないのと同じくらい、毎年、期待されながら、今のところ結果を残せていない。ただ、今回は完全な単騎。誰にも気を遣うことなく走れるのは、プラスになるだろう。
結論から言うと、私が買う車券は守澤の優勝で、新田、佐藤の2、3着。そして郡司の頭で2着、3着には新田、守澤、平原、松浦で勝負したい。守澤は4番車。ここ2年4番車が勝っているが、果たして今年はどうなるか?
いずれにしても、今年の競輪界を引っ張った9人による一発勝負は、見ているだけで鼓動が高まる。もちろん当日は、平塚競輪場に行く。
Text/Norikazu Iwai
Photo/Perfecta navi編集部
***************
【岩井範一の過去コラムはこちら】
スーパールーキーとは
グランプリは東北勢が4名
新規ファンを獲得するために
高木真備さんの名輪会入り
新田祐大のグランドスラム
寛仁親王牌の注目選手
引退を発表した村上義弘
共同通信社杯を振り返って
ガールズケイリンのリブランディング
小林優香のナショナルチーム引退
Recommend
New Article|コラム
2024/08/26
2024/08/22
2024/08/11
Recommend
NEW
2024/09/25
NEW
2024/09/25
NEW
2024/09/17