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2023/08/02

木三原さくら

恋して競輪ハンター

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木三原さくら「恋して競輪ハンター」138 Hunting

梅雨明けはいつだろう? と、思っていたら、いつの間にか明けて、あっという間に夏本番になっていました。
季節の変化に追いつかず、最近まで寝るときは冷房を消していたのですが、なかなか眠れないと、蒸し暑い熱帯夜に襲われます。ぐずぐずと暗闇でスマホを触りながら、「この時間に、競輪があったらな……」なんて思う深夜3時。寝つけない夜の競輪ファンあるあるでしょうか。もちろん、リアルタイムでのレースはないのですが、翌日(もはや数時間後)のレースは買える便利な時代。ちゃっちゃとエアコンをつけて、布団をかぶって寝た方が、ある意味、安く済みそうな気もしています。

ミッドナイト競輪が始まって早10数年。今では2場開催が当たり前となり、深夜帯でも、どのレースで勝負しようかと楽しみは増すばかりです。
そんな中、私は先日、伊東温泉競輪で行われたS級ミッドナイトで勝負しました。
この時間帯のS級戦は、ミッドナイト競輪開始初期に数回開催されたのちは実施がなく、昨年から再び復活しました。と言っても、頻繁に開催されているわけではないので、しっかり買うのは今回の伊東温泉競輪がほぼ初めて。周回が1周多かったり、33バンクのS級戦らしい仕掛け合いのレースもあり、S級の見ごたえというものを改めて感じました。

そして、なんと言っても深谷知広選手のレースをミッドナイトで見れたこと。出走表に名前を見たときは、テンションがぶち上がりましたね。

深谷知広
深谷知広選手(静岡96期)

私が競輪を始めたばかりで、まだ女優を志していた頃、オーディションで緊張していた時に、何度となく深谷選手の豪快なレースを見返して、勇気とパワーをもらっていました。また、初めて現地で見た特別競輪、2014年に松戸競輪場で行われたサマーナイトフェスティバル。その時、優勝したのも深谷選手でした。深谷選手の先行押し切りに、あの時の場内に湧きおこった大歓声。その記憶は、私の中に、強く強く刻まれています。
その深谷選手に加えて、神奈川の北井佑季選手、ベテランマーカー内藤秀久選手と好メンバーが初日特選から連携。特別競輪でも勝負に行きたくなるようなラインが、ミッドの時間に見られるなんて! そう興奮しながら、いつも以上にチャリカをチャージしたのは私だけではないでしょう。

ラインを率いた北井選手は初日つっぱり先行。深谷選手は外から追い上げられながらも、番手を守り切り、ラインでワンツースリーを決めて3連単は240円。そこで増やしたお金は、最終的に決勝戦で北井選手が残らず、泡と消えましたが、それでも3日間、リッチな夜を過ごしました。
最近あまりやらなくなった「厚め勝負」も、このラインなら行かなきゃ損!と、久々にチャレンジし、手に汗を握りました(笑)。深谷選手をはじめ競輪界のトップ選手たちの走りは、暑い夜をさらに熱くし、こうして私はまた眠れなくなるのでした。

モーニングから始まって、夜の11時半まで楽しめる競輪ですが、S級戦は基本的にデイかナイターに行われるため、仕事がある日は、なかなかプライベートで買うことが減っていました。ミッドナイトで開催されたおかげで、また改めてS級戦の面白さを再確認しました。8月1日からの奈良、そして9月2日からの京王閣と、S級ミッドナイト戦は、これからも開催されます。興奮で眠れなくなりそうですが、深夜のS級勝負も、また楽しみたいですね。
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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
137Hunting「何でもできる強さ」
136Hunting「J.Y&K.W」
135Hunting「若手だけどの面白さ」
134Hunting「ルーキーシリーズを見て」
133Hunting「軽やかにダービー王」
132Hunting「偏食しない自由な車券」
131Hunting「感謝の10周年」
130Hunting「勝負の気配」
129Hunting「平塚の春よ来い!」
128Hunting「新人でなくなる前に」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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