おおいたいこいの道クリテリウム・レポート

JR大分駅前の「おおいたいこいの道」周辺に設定された特設サーキットを舞台に、おおいたいこいの道クリテリウムが10月3日に開催された。このレースはUCI(世界自転車競技連合)公認の国際レースとして開催される予定だったのだが、新型コロナウィルス感染拡大を受け、国際レースとしての開催が難しくなり、急遽国内のリーグ戦であるJBCFシリーズの最上位リーグ、Jプロツアー内の1戦として形式を変え、開催されたものだ。
JR大分駅は1日の乗降客数がおよそ1万9,000人(平成30年度)という基幹駅。これほどの主要駅の目の前の公道を交通封鎖し、レースが行われるというのは、日本国内ではごく稀なケースである。
例年、多くのグルメブースが並び、ゲストを招いてのステージイベントや、テレビ中継も入り、華やかな演出が行われ、多くの市民が集うレースを核とした一大イベントとして開催されてきた。今年は開催自体も危ぶまれたのだが、大会を支える大分市のスタッフたちの尽力により、急遽国内レースとして形式を変え、開催の継続が実現することになった。
佐藤樹一郎大分市長も大会の記念Tシャツを着てあいさつに登場
スタートラインに並ぶ選手たち
シーズンも大詰めとなり、リーグの首位である証「リーダージャージ」の行方が気になるところだが、次点を争う増田成幸(宇都宮ブリッツェン)は五輪出場権を得るためのポイント獲得を賭け、海外遠征に出ることになり、今後のJプロツアーレースは欠場となったため、ここ数戦の走りっぷりと、チームの鉄壁の体制を見る限りでは、現在ジャージを着るレオネル・キンテロ(マトリックス パワータグ)のジャージ獲得が濃厚になってきた。
とはいえ、次点にはベテランながらキレのある走りをみせるトマ・ルバ(KINANCyclingTeam)が迫り、調子を上げている大前翔(愛三工業レーシングチーム)も僅差で3位につけている。まだまだそれぞれの差が小さく、最終的なリーダージャージの行方はわからない。
このレースで使用されるコースは1周1kmとコンパクトなもの。一般公道を交通封鎖して設営される。コースは、折り返し1箇所を含む5つのコーナーと、ホームストレートに続く緩い右カーブで構成され、選手にとってはテクニカルな要素の強いコースであるが、アップダウンがなく平坦であり、これまで高速レースが展開されてきた。
駅前というアクセスの良さもあり、例年コース沿いは観客で埋まり、サーキットは歓声と拍手に包まれていたのだが、今年は一般市民の方は、原則的には観戦を控えるという体制となっており、静かなスタートを迎えることになった。
スタート前のコールに応えるレオネル・キンテロ(マトリックス パワータグ)
選手たちがスタートしていく
最前列にはリーダージャージを着るキンテロや、U23のリーダージャージを守る織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が並ぶ。気温は27℃を超え、夏のような熱気の中、45周、45kmのクリテリウムがスタートした。
阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)と大前翔(愛三工業レーシングチーム)が先頭を行く
コーナーの多いテクニカルなコースを選手たちは高速で駆け抜けていく
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