Jプロツアー第16&17戦・かすみがうら2連戦

先頭は、すでにまとまっていた21名に向け、さらに追走がかかり、選手が合流、30名ほどの大集団になっていた。まだレースは半分以上を残しているが、事実上、この集団がメインとなったと言えるだろう。この集団の中に、各チームの主要メンバーも入っており、この中でレースが争われることになった。
合流を経て、先頭集団は30名ほどの大きな集団に
この新たなメイン集団から、次の動きが生まれ始める。
13周目、昨年この大会を優勝し、リーグの中でも後半に活躍し、めざましい追い上げを見せていた入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が単独で飛び出した。
入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)がアタック。入部は吸収されたが、ここから動きが活発化した
15周目には、小森亮平(マトリックスパワータグ)と岩田聖矢(弱虫ペダルサイクリングチーム)の2名も飛び出したが、集団の先頭を固め、コントロールを始めた愛三工業レーシングチームがどの逃げも許さず、吸収した。
小森亮平(マトリックスパワータグ)と岩田聖矢(弱虫ペダルサイクリングチーム)の飛び出し
ラスト5周、しびれを切らしたフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が単独で飛び出し、独走するが、愛三工業レーシングチームが先頭を固めた集団に捕らえられてしまう。
ベテラン、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)が自ら飛び出す
最後のスプリント勝負に向け、集団のコントロールをする愛三工業レーシングチーム
ラスト3周に入り、愛三工業レーシングチームのコントロールを打破しようと冨尾大地(シエルブルー鹿屋)が飛び出した。これをきっかけに、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)と寺田吉騎(LEOMO Bellmare Racing Team)が飛び出し、3名で先行していく。
先行するホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)と寺田吉騎(LEOMO Bellmare Racing Team)
冨尾が遅れ、トリビオと寺田が粘ったが、この動きも最終周回に入る手前の坂で、集団に吸収されてしまい、決定打にはならなかった。この頃までに、集団からは疲弊した選手たちがこぼれ落ちており、人数はさらに絞り込まれていた。ここまで残った12名で最終周回に突入することになった。
最終周回に入り、牽制も生まれる先頭集団
ここから小森亮平(マトリックスパワータグ)と寺田が抜けだし、全力で先行。愛三工業レーシングチームと同様、スプリント勝負に持ち込みたいTEAM BRIDGESTONE Cyclingが2名を追った。
2名を追い、かわした山本は、そのまま先頭に躍り出て、最後の坂に差しかかるが、マトリックスパワータグのメンバーが山本に迫る。
混沌とした最終局面を経て、トップでホームストレートに現れたのはトリビオだった。得意の登坂力で後続を引き離すと、両手を挙げてガッツポーズでフィニッシュ。この大混戦を見事に制したのだった。
この戦いを制したのは、最後の坂で抜け出したトリビオ。久々の優勝に喜びを爆発させた
1年半ぶりの優勝となったトリビオは、笑顔でインタビューに応じ「うれしい」と、日本語で喜びを伝えた。「チームメイトもしっかりと仕事をしてくれて、最後につなげられて、すばらしい」と、感謝を語る。シーズンも終盤だが、まだレースも残っている。「チーム全員で最後までがんばる」と決意を語った。
表彰台の3名。3位には昨年の全日本チャンピオン草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)が食い込んだ
レッドジャージに移動はなく、この日も2位に入る活躍を見せた山本は、もちろん文句なしでホワイトジャージを守っている。Jプロツアーも残すはあと1戦。リーダージャージに動きは生じない見込みだが、初開催の今治での最終戦に、注目が集まった__。
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【結果】Jプロツアー第16戦・第2回かすみがうらタイムトライアル(3.7km)
1位/金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)4分45秒75
2位/山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+3秒19
3位/香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)+5秒37
4位/寺田吉騎(LEOMO Bellmare Racing Team)+11秒49
5位/伊藤舜紀(CIEL BLEU KANOYA)+12秒73
【結果】Jプロツアー第17戦・第2回かすみがうらロードレース(120km)
1位/ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)2時間46分5秒
2位/山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)+0秒
3位/草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)+1秒
4位/フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)+2秒
5位/中井唯晶(シマノレーシング)+3秒
【Jプロツアーリーダー】
小林海(マトリックスパワータグ)
【U23リーダー】
山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
画像提供:JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)
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【Jプロツアー2022・レポート】
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