2022ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム

マイヨジョーヌを着たヴィンゲゴーと、追走集団の先頭に立ち、積極的にペースアップを図っていたフィリプセンが先頭2名に合流。マスは遅れてしまい、この豪華な3名の先頭集団ができた。
ヴィンゲゴー、ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)、ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)の3名の集団を形成。この3名のスプリント勝負に託されることになった
フィニッシュに向かう3名
ヴィンゲゴーが少し抜け出した形でラスト1kmを示す赤い旗「フラム・ルージュ」を通過。そのままフィニッシュを目指すが、残り二人も反応し、ギアを上げ、合流した。牽制し合い、距離がそれほど離れてはいない追走集団と互いの動きとを見ながらタイミングを伺う3名。
ラスト250m、最初に仕掛けたのはトーマスだった。すぐにヴィンゲゴー、フィリプセンも反応し、3名のスプリント勝負が始まった。だが、当然ながら、トップスプリンターのスピードはずば抜けており、すばらしい加速を見せたフィリプセンが二人を寄せ付けぬスピードでフィニッシュラインを通過。ガッツポーズでさいたまクリテ初優勝を手にした。
雄叫びをあげながらトップでフィニッシュするフィリプセン
ヴィンゲゴーが2位、トーマスが3位となり、この日の表彰台が確定した。
パワフルなスプリントでポイント賞を決めたカヴェンディッシュ。フィニッシュ後は笑顔で観客とタッチを交わす
レース後は、バルベルデ、ニバリの引退セレモニーが開催され、この日も勇敢な走りを見せてくれた二人の引退を惜しみながらも、大きな拍手が贈られた。
チームメイトから花束を贈られるバルベルデ。世界選手権およびグランツールのひとつであるブエルタ・ア・エスパーニャを制し、長いキャリアの中で活躍し続けた偉大な選手だった
バルベルデとニバリの引退セレモニー。これが日本で行われたという現実が、まず驚きである
3年ぶりの開催となったさいたまクリテリウムだが、フェスタが開催された2日間は、非常に多くの訪問客が会場を訪れ、完全に前回のにぎわいを取り戻したと言えよう。ツール・ド・フランス自体の開催は途絶えておらず、全国から集まったファンたちは、この3年分のツール・ド・フランスという大会への思いを今年のさいたまクリテリウムにぶつけたのではないだろうか。久しぶりに来日を果たした選手の中には、日本が好きな選手も少なくない。家族を連れて来日し、日本での滞在を満喫した選手も多かったようだ。
表彰台を勝ち取った3選手
表彰台に立った全選手。チーム総合はモビスターと愛三工業レーシングチーム、敢闘賞は新城選手だった
笑顔と感動に包まれたさいたまクリテリウム。来季のツール・ド・フランスは、スペインのバスク州からスタートする。レースの行方を見守るとともに、その先にある来年のさいたまクリテへの期待も持てる日本人は、幸運だと言えるだろう。
さいたまクリテリウムの経済効果は30億円を超える(2017年度の試算によるもの)と言われている。地域を活性化し、見るものにパワーを与えてくれる大会は、ぜひとも今後も続けていただきたい。
ツール・ド・フランス2023は、7月1日開幕だ。さいたまクリテを楽しみたい方は、本大会からチェックをお忘れなく!
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【結果】J:COM presents 2022ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
1位/ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)1:23:44
2位/ヨナス・ヴィンゲゴー(ユンボ・ヴィスマ)
3位/ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)
4位/アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)+0:04
5位/エンリク・マス(モビスター)+0:05
【ポイント賞】
マーク・カヴェンディッシュ(クイックステップ・アルファヴィニル)
【山岳賞】
シモン・ゲシュケ(コフィディス)
【ヤングライダー賞】
ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)
【敢闘賞】
新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)
画像提供:一般社団法人さいたまスポーツコミッション、Yuzuru SUNADA
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