TOP > コラム > 古性優作の「KOSHOW TIME!」Vol.9

コラム

一覧へ戻る

コラム

2022/04/29

古性優作

古性優作の「KOSHOW TIME!」Vol.9

古性優作の「KOSHOW TIME!」Vol.9

みなさん、こんにちは。
競輪選手の大阪100期、古性優作です。
日本選手権競輪の開催が近づいてきました。昨年末のKEIRINグランプリ2021が終わってから、日本選手権競輪に向けてスケジュールを立てて、トレーニングをしています。日本選手権競輪は、競輪選手にとって特別なレースで、絶対に獲りたいタイトル。良い報告ができるように頑張りたいと思います!

***************
◆4月の平塚記念を振り返って◆

平塚記念の時は、出力的には良くなかったのですが、その割に自転車が進んでくれた開催だったと思っています。レースを走っていても、足りていなかった出力自体を、うまく補うことができた感じでした。
決勝に関しては、今思えば、もっとやりようがあったかなとは思っています。初手の隊列で、まさか一番後ろから攻めることになるとは思わず、そこが想定外でした。でも、後ろになってしまったからには仕方ないので、しっかりと仕掛けようと、気持ちは切り替えていました。
レースは平原(康多)さんが先行して、僕も1センターで踏んでいきましたが、前で和田真久留君も踏んでいたので、全然、自転車が進んでいきませんでした。でも、あのまま外を踏んでいても、自分の優勝はもう無い。優勝するには、あのコースしかないと思って踏みました。2着でしたが、難しいレースで、自分的には不完全燃焼でした。
今は、日本選手権競輪に向けてトレーニングをしている時でもあるので、どうしても体がしんどくなる時期。でも、平塚記念は成績自体は悪くなかったので、この状態でもあの走りができた、ということに関しては、自分の中でプラスかなと思っています。


平塚記念決勝のゴールシーン、1番車・古性選手は2着。

◆日本選手権競輪◆
先ほども書きましたが、グランプリが終わってからは、日本選手権競輪を目指してきました。毎年そうしているわけではなく、今年は特に力を入れています。日本選手権競輪に向けて、特別なことはしているわけではありませんが、計画的にトレーニングをして、練習の時の数値も良くなってきて、ここ最近の中では、ぶっちぎりで状態が良いです。4月前半は、しんどかったですが、その疲れもだいぶ抜けてきましたし、平塚記念の時に足りなかった出力も改善されてきています。良い感じに仕上がってきたので、本当に楽しみです。

◆日本一を決める大会◆
競輪選手の中では、日本一を決める大会が「日本選手権競輪」だと思います。世間一般では、KEIRINグランプリが日本一を決める大会だと思いますし、注目度も全く違うとは思いますが、選手としては、日本選手権競輪は、何が何でも優勝したいタイトル。そういう開催だと思います。
実は、選手になったばかりの時は、KEIRINグランプリのことは知っていましたが、日本選手権競輪がどのようなものなのか、よく分かっていませんでした。でも、G1に参加するようになり、決勝に乗ることが非常に難しい大会だなと思っていましたし、その中で、村上義弘さんの連覇を見たり、他の選手が日本選手権競輪に向かって意気込む姿を見たりして、それほど大事で、シンプルにすごい大会なんだと思い知りました。
2019年には決勝にも一度、乗ることができました。今まで走ったレースの中で、やはりKEIRINグランプリが一番ではありますが、グランプリに次いで、日本選手権競輪の決勝が、ファンの声援や雰囲気も凄かったと感じています。

◆6日制シリーズでの変化◆
今までは、G1の中でも日本選手権競輪が一番長い、6日間の開催でした。本当に長くて、しんどかったのですが、今はオールスター競輪と競輪祭も6日制になりました。オールスターと競輪祭は6日間のうち、5日間を走るので、それを経験してしまうと、6日間のうち2日の休みがある日本選手権競輪は、感覚的にもネガティブな感じがしなくなっています。むしろ、オールスターや競輪祭に比べたら、身体的には楽に感じるほどです。

◆日本一になるために◆
今は日本選手権競輪を目指して、それ以外のことは何も考えていません。自転車についても、いろいろ試行錯誤中で、常に「もっとこうなったらいいな」というところを探している感じです。おそらく、新しいフレームを注文していない時がないくらいのペースで、いろいろと考えています。ちなみに、日本選手権競輪で乗る自転車は、グランプリの時と同じで、ずっと乗っているもので行こうと思っています。
日本選手権競輪は実質、「日本一」になれるチャンスなので、優勝したい気持ちが本当に強いです。日本一になるために日々の練習をしています。もちろん、全部のG1を優勝したいのですが、日本選手権競輪は特別なもの。今年は、自分自身が一番楽しみにしています!

***************
【過去のコラムはこちら】
古性優作選手コラム「KOSHOW TIME!」
Vol.8「全日本選抜競輪優勝」
Vol.7「グランプリ覇者として」
Vol.6「初のグランプリへ!」
Vol.5「強くあり続けるために」
Vol.4「オールスター優勝報告」
Vol.3「オールスターに向けて」
Vol.2「福井G3優勝しました!」
Vol.1「地元G1で一番の景色を」

【略歴】

古性優作(こしょう・ゆうさく)

1991年2月22日生 大阪府出身

2006年から2008年までの3年連続で全日本BMX選手権大会を優勝。
2011年7月に第100期生として岸和田競輪場でデビュー。2014年11月松戸競輪場でS級初優勝すると、2016年12月には地元の岸和田記念でG3初優勝。さらに2021年7月の福井記念で通算6回目のG3優勝。そして8月のオールスター競輪で念願のG1初優勝。KEIRINグランプリ2021では初出場・初制覇の快挙を達成した。22年2月には全日本選抜競輪で2度目のG1タイトルを獲得。あらゆる展開に対応する変幻自在の走りが魅力。

ページの先頭へ

メニューを開く