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2022/08/04

木三原さくら

恋して競輪ハンター

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木三原さくら「恋して競輪ハンター」114 Hunting

「人の話をよく聞きなさい」。
子供の頃から、よく言われてきました。
親の話をよく聞きなさい、先生の話をよく聞きなさい。大人のいうことを……。素直だった少女さくらは、「なぜ?」と疑問に思うこともなく、この教えを守って、割と真面目に幼少期を過ごしてきました。
このように、話をよく聞くということが大切なんだと、刷り込みのように教えられてきたわけですが、大人になってからも、それは本当に大切だと感じるできごとがありました。

7月16日から3日間、玉野競輪場で行われた『第18回サマーナイトフェスティバルG2』。3日制のG2ということで、勝ち上がりは普段より厳しくなります。結果的に、初日は人気決着もありましたが、買う側としては、どうしてもゴール前のツッコミや先行選手が残り切らないような波乱も想像したくなってしまうため(なぜなら、その方がオッズがおいしいから)、考えすぎて外れてしまうことが続きました。
結局、初日に当たったのは12レースの2車単のみ。しかも、人気では決まらないで~と願って、『佐藤慎太郎選手―全』の折り返しを買ったのに、新田祐大選手とのワンツーで、1番人気650円の決着。伯方の塩もびっくりの、しょっぱすぎる結果で初日を終えました。

しかし、一撃で逆転できるのが、この世界。2日目に、その時がやってきました。
2日目の11レース、私は松浦悠士選手の1着固定で狙いに行きました。連携する犬伏湧也選手は、初日とても力強いレースを見せていましたし、どうあれ仕掛けるに違いないと予想。2・3着は関東勢を選択し、1→35→35789の10点勝負で、4桁の暗証番号を入力し、購入ボタンを押そうとしていたところ……。
「あとはやっぱり岩本やね」という、バリしぶダンディな声が聞こえてきます。
そう、共演していた玉野の名物解説、やっさんこと西谷康彦さんの声でした。今まさに投票ボタンを押そうとしていた私。クリック
一つで投票完了のところでしたが、やっさんが言うならとバックオーライ。購入画面に戻って、2・3着に岩本俊介選手を追加して、15点勝負に変更しました。結果は、岩本選手が2着に追い込んできて、3連単は3万8460円。初日の負けをペロリとひと捲りできる高配当をゲットしたのです。
チャリロトの投票履歴が、的中で赤くなった時、やっさんはもちろん、人の話をよく聞きなさいと教えてくれたすべての人に感謝しました。一人で考えていたら、たどり着けなかった高配当に、こうして誰かのアドバイスでたどり着くことができるのが、みんなで車券を買っている楽しさでもありますよね。

ここまで読んで、3日間サマナイを見た方は思いましたよね?
「じゃあ、決勝戦も獲ったよね?」と。
そう、決勝戦も松浦選手が見事優勝し、岩本選手が2着、3着に佐藤慎太郎選手という結果。信じ続けた松浦選手に、やっさんから教えてもらった岩本選手なら、当然、入れてるはず!
ところが……なんと、岩本選手を抜いてしまって、外れているんですよね。
人の話を聞いても、それを1日で忘れていては意味がありません。予習だけではなく復習も大事と、小学校の頃から教わってきたのに! と思っても、あとの祭り。
やっさん、ごめんなさい。日本の教育よ、ごめんなさい。
そうして、少しほろ苦い気持ちを持って、私のサマナイが終わりました。

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
113Hunting「吉田輪太郎のラストラン」
112Hunting「競輪イチ諦めの悪い車券」
111Hunting「日野未来の松戸優勝」
110Hunting「後悔のない車券購入を」
109Hunting「広島でコイコイマスター」
108Hunting「策士・小川真太郎」
107Hunting「競輪に恋して」
106Hunting「レースと重なる人生模様」
105Hunting「負けてる時の打開策」
104Hunting「繋がっていく玉野競輪」
103Hunting「おかえりワッキー」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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