全日本選抜競輪がまもなく開幕!
38回目を迎えるG1「読売新聞社杯全日本選抜競輪」が23日から高知競輪場で始まる。高知と言えば、500走路ということで、直線でさまざまなドラマが生まれそうな予感がする。確か十数年前に、一度だけ行ったことがある。とりあえず桂浜に行き、鰹のたたきに舌鼓を打った。日本酒と鰹が絶妙なバランスだったのを覚えている。しかし、はりまや橋はイメージしていたものと全然違い、ショックを受けたものだった。ちなみに肝心の車券も、直線の長さにいいようにやられて惨敗だった。
個人的には、あまりいい思い出のない高知競輪場だが、今回はここで、今年初のG1が開催される。G1はここ数年、ほぼ同じ選手がタイトルを獲っているように思える。もちろん、新山響平といったニューフェースも出てきてはいるが……。今年の競輪界を占う意味でも、興味津々だ。
注目はやはり、脇本雄太だろう。ただし、直前の奈良記念を腰痛で途中欠場しており、果たして、万全の状態で戦えるのか一抹の不安がある。リオデジャネイロ五輪、東京五輪、そして競輪と、長年の勤続疲労が腰に出てきているのだろう。まずは、どこまで立て直してくるか。また、脇本とペアと言ってもいい古性優作は安定感がある。ただし、初日の特別選抜予選は脇本とは別のレースになった。ファン目線から言えば、別のレースは大歓迎だろう。毎回、同じ組み合わせでは面白くないからだ。
この近畿2人が今年も業界をリードしていきそうだが、待ったをかける一番手は、新田祐大だろう。昨年はグランドスラムを達成するなど、飛躍を遂げた。力と力の勝負になれば、パワーは新田が上ではないだろうか。松浦悠士、清水裕友の中国勢は、堅実ではあるが、近況はホームラン級の衝撃は感じられない。これは、郡司浩平にも言えることだろう。新山響平は、正念場を迎える。競輪祭の優勝が本当の実力かどうか、試されるのではなかろうか。平原康多も久しくG1タイトルには届いていないが、総合力を考えれば、優勝してもおかしくはない。
個人的には、深谷知広に期待したい。最近は郡司の後ろを回るなど、いいか、悪いかは別にして、レースに幅が出てきた感じがする。また、守澤太志にも初タイトルを獲らせてあげたいが、残念ながら、もう他に名前が出てこない。それだけ上位、S級S班との差がついてしまっているということだ。深谷がデビューした当時は、衝撃的だった。そのような新鋭が出てこないと、マンネリ化したレースしか見られなくなってしまう。あくまでも個人的な考えだが、そうなるとファンも足を運ばなくなってくるのではないだろうか。その意味でも、今回の全日本選抜競輪には、注目している。
Text/Norikazu Iwai
Photo/Perfecta navi編集部
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※掲載写真はイメージです。
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