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2023/12/15

岩井範一

ガールズケイリンの頂上決戦!

ガールズケイリンの頂上決戦!

「KEIRINグランプリ2023」が間近に迫ってきた。今年の賞金は1億3700万円(副賞込み)に増額された。まさに、夢の大会でもあり、競輪ファンでなくても、その賞金額を聞いて驚く人達もいるだろう。KEIRINグランプリのことは次回に書くとし、今回は29日に行われる「ガールズグランプリ2023」に触れたい。

まずは、優勝賞金だが1,330万円(副賞込み)。ガールズケイリンが復活して11年、やっとここまで賞金も上がった。現在の業界において、ガールズの功績は大きい。それは売り上げを見ても、一目瞭然だろう。賞金が上がったと書いたが、もう少し上げて、2,000万円くらいにしてもいいのではと思う。

さて、今回のメンバーだが、今年から制定されたG1「パールカップ」、「オールガールズクラシック」、「競輪祭女子王座戦」をそれぞれ制した、児玉碧衣(福岡)、佐藤水菜(神奈川)、梅川風子(東京)のタイトルホルダー。そして、賞金ランキングでは、久米詩(静岡)、尾方真生(福岡)、吉川美穂(和歌山)、坂口楓華(愛知)の7人。ガールズケイリンの顔とも言える石井寛子(東京)は一歩及ばず、補欠となった。石井を応援している筆者にとっては、残念でならない。

昨年の平塚大会は、児玉と佐藤が最終3コーナー過ぎに落車というアクシデントが起きた。優勝したのは、柳原真緒(福井)だったが、児玉対佐藤の頂上決戦と言われていただけに、後味が悪かった。今年も、児玉対佐藤の構図は変わらないだろう。2人は、両極端だ。児玉はプロとして、賞金を稼ぐことが一番だと公言している。一方の佐藤は、競技を軸にしている。児玉にしてみれば、ガールズケイリンを背負っている、佐藤は佐藤で、日本を代表して世界で戦っていると自負している。

児玉碧衣
児玉碧衣選手

佐藤水菜
佐藤水菜選手

筆者の勝手な考えだが、メディアのコメントを見ていると、とくに児玉が意識している感がある。パールカップで優勝した時も、佐藤を含めたナショナルチームについて言及していた。児玉クラスになれば、意識しないでもいいとも思うのだが。競輪祭女子王座戦では、それが悪い方向に出てしまった。大一番で両者の思惑がどう出るか__。見ているファンにとっては、気が気でないことは事実だろう。

筆者が期待するのは、久米と梅川だ。久米は一時期の勢いは感じられないが、レースを分析する力に長けている。梅川も競輪祭女子王座戦で見せた、ここ一番の勝負強さには感服させられた。ライバル関係にある児玉と佐藤の感情がぶつかりあえば、久米、梅川のチャンスと見ている。果たして、真の女王になるのは誰か? KEIRINグランプリと同じように、胸が躍る。

久米詩
久米詩選手

梅川風子
梅川風子選手

Text/Norikazu Iwai

Photo/Perfecta navi編集部

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